JAJSSL7B December 2023 – September 2024 OPA310-Q1
PRODMIX
OPAx310-Q1 は、容量性負荷の駆動が必要なアプリケーションで使用するように設計されています。すべてのオペアンプと同様に、OPAx310-Q1 が不安定になる特定の状況があり得ます。アンプが動作時に安定するかどうかを判断するには、そのオペアンプの回路構成、レイアウト、ゲイン、出力負荷などの要因を考慮します。容量性負荷を駆動するユニティ ゲイン (1V/V) バッファ構成のオペアンプは、より高いノイズ ゲインで動作するアンプよりも不安定になる傾向があります。容量性負荷は、オペアンプの出力抵抗と相まって、位相マージンを劣化させる極を帰還ループ内に形成します。容量性負荷が大きくなると、位相マージンの劣化が大きくなります。ユニティ ゲイン構成で動作している場合、OPAx310-Q1 は最大約 75pF の純粋な容量性負荷で安定した状態を維持し、標準値 40° の良好な位相マージンを確保しており、250pF まで持続的な発振はありません。一部の大容量コンデンサ (1μF よりも大きい値の CL) の等価直列抵抗 (ESR) は、アンプが安定した状態を維持するように帰還ループの位相特性を変えるのに十分です。アンプの閉ループ ゲインを大きくすると、アンプはさらに大きな容量を駆動できます。より高い電圧ゲインでのアンプのオーバーシュート応答を測定すると、この能力の向上は明らかです。
ユニティ ゲイン構成で動作するアンプの容量性負荷駆動能力を向上する 1 つの手法は、図 6-3 に示すように、出力と直列に小さな抵抗 (標準的には 10Ω~20Ω) を挿入することです。この抵抗は、大きな容量性負荷に伴うオーバーシュートとリンギングを大幅に低減します。ただし、この手法によって起こりうる 1 つの問題は、追加された直列抵抗と、容量性負荷と並列に接続されたすべての抵抗とによって分圧器が形成されることです。この分圧器は、出力スイングを低減させる出力ゲイン誤差を生じさせます。