JAJU896 June 2023 ADS131M08 , MSPM0G1507
電力ゲイン補正の後で、位相キャリブレーションを行います。有効電力ゲインのキャリブレーションと同様に、1 つの位相で位相補正を行うには、他の 2 つの位相をディセーブルする必要があります。位相補正のキャリブレーションは、次の手順で行います。
位相キャリブレーションを行うと、1 つの位相についてキャリブレーションが完了します。他の位相について、ゲイン・キャリブレーション、オフセット・キャリブレーション、位相キャリブレーションを行う必要があります。
これで、すべての位相の電圧、電流、電力のキャリブレーションが完了します。図 4-6 に示す GUI の計測結果ウィンドウで、[Meter calibration factors] ボタンをクリックし、新しいキャリブレーション係数を確認します (図 4-9 を参照)。ここに表示されるキャリブレーション係数のうち、[Voltage AC off] パラメータはそれぞれの測定値から有効電力オフセット (mW 単位) を減算した値、[Current AC offset] パラメータは無効電力の読み取り値から無効電力オフセット (mvar 単位) を減算した値を実際に示していることに注意してください。これは、2 電圧構成を使用するメータのキャリブレーション係数の例も示しています。同じメータを 1 電圧構成用に設定すると、電圧と有効電力のスケーリング係数は、図 4-6 に示されている値の約半分になります。これは、2 つのラインから中性線への電圧を測定する代わりに、両方の位相の電圧読み取りにライン間電圧の測定が使用されるためです。分割位相システムの最適な条件では、ライン間電圧測定の RMS 値は、2 つのラインから中性線への RMS 測定値それぞれの 2 倍です。つまり、ADC に供給される電圧も、ラインから中性線への電圧を測定する場合と比べて、ライン間電圧を測定する場合は 2 倍です。結果として 1 電圧構成では、電圧と電力の読み取り値を追加係数 2 で除算する必要があります。有効電力と電圧ゲインのキャリブレーション手順を実行すると、この除算は自動的に行われます。
図 4-6 に示されている [Meter features] ボタンをクリックすると、図 4-10 のウィンドウが表示されます。