JAJU906 October   2023

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   リソース
  4.   特長
  5.   アプリケーション
  6.   6
  7. 1システムの説明
  8. 2システム概要
    1. 2.1 ブロック図
    2. 2.2 設計上の考慮事項
      1. 2.2.1 マルチプレクサ・ネットワークおよび切り換え方法
      2. 2.2.2 セル・バランシング
      3. 2.2.3 スタックされた AFE の通信
      4. 2.2.4 MCU との絶縁型 UART インターフェイス
    3. 2.3 主な使用製品
      1. 2.3.1 BQ79616
      2. 2.3.2 TMUX1308
      3. 2.3.3 TMUX1574
      4. 2.3.4 TMUX1102
      5. 2.3.5 TPS22810
      6. 2.3.6 ISO7742
      7. 2.3.7 TSD05C
      8. 2.3.8 ESD441
      9. 2.3.9 ESD2CAN24-Q1
  9. 3ハードウェア、ソフトウェア、テスト要件、テスト結果
    1. 3.1 ハードウェア要件
    2. 3.2 テスト設定
    3. 3.3 テスト結果
      1. 3.3.1 セル電圧の精度
      2. 3.3.2 温度検出の精度
      3. 3.3.3 セルの電圧と温度の検出タイミング
      4. 3.3.4 セル・バランシングと放熱性能
      5. 3.3.5 消費電流
  10. 4設計とドキュメントのサポート
    1. 4.1 設計ファイル
      1. 4.1.1 回路図
      2. 4.1.2 BOM
    2. 4.2 ツールとソフトウェア
    3. 4.3 ドキュメントのサポート
    4. 4.4 サポート・リソース
    5. 4.5 商標
  11. 5著者について

3.3.4 セル・バランシングと放熱性能

このテストでは、BMU の下側の BQ79616 デバイスをテストするため、室温 (27℃) と 3.5V のセル電圧の条件下で、バッテリ・シミュレータを使っています。自動バランシング制御を使い、30 分のデューティ・サイクルで、奇数 / 偶数方式によって CB FET をターンオンさせます。30 分間の奇数 / 偶数方式セル・バランシングの後、温度は安定します。

表 3-10 に、バッテリ・シミュレータのセル・バランシング電流を示します。BQ79616 への電源電流は約 15.3mA です。各チャネルのセル電流は約 109mA です。

表 3-10 バッテリ・シミュレータのセル・バランシング電流
セル セル電圧 (V) 電流 (A) セル セル電圧 (V) 電流 (A) セル セル電圧 (V) 電流 (A)
8 3.5000 0.0153 16 3.5000 0.0150 24 3.5003 0.0000
7 3.5000 0.1242 15 3.5001 0.1242 23 3.5002 0.0000
6 3.5003 0.0152 14 3.5001 0.0152 22 3.5001 0.0000
5 3.5000 0.1241 13 3.5000 0.1242 21 3.5001 0.0000
4 3.4996 0.0152 12 3.5000 0.0152 20 3.5000 0.0000
3 3.5005 0.1229 11 3.4998 0.1242 19 3.4998 0.0000
2 3.5000 0.0152 10 3.5002 0.0152 18 3.5005 0.0000
1 3.4999 0.1231 9 3.5002 0.1233 17 3.5000 0.0000

下図に、室温でのセル・バランシングの放熱性能を示します。図 3-6 は表側の熱画像、図 3-7 は裏側の熱画像を示しています。


GUID-20231006-SS0I-S9J6-Z1FG-WPGKBFCJMSB8-low.png

図 3-6 ボードの表側

GUID-20231006-SS0I-ZPM5-XRWH-4JHWQTZJNMP3-low.png

図 3-7 ボードの裏側

温度上昇の最大値は 19℃です。