JAJU916 January 2024
電動工具や園芸用器具のバッテリ パックでは、リチウムイオン、リチウムポリマ、リン酸鉄リチウムイオン セルを使用するケースが増えています。この化学物質は、エネルギーの体積密度、重量密度、共に優れています。この化学物質は高いエネルギー密度を実現し、体積と重量を低減するという利点がある一方、安全性に関する懸念が伴い、より正確で複雑な監視と保護が必要になります。懸念事項とは、セルの低電圧 (CUV) とセルの過電圧 (COV)、過熱 (OT)、充電時 (OCC) と放電時 (OCD) の過電流、短絡放電 (SCD) です。これらはいずれも、セルの劣化の加速を引き起こし、熱暴走や爆発につながるおそれがあります。このため、何か異常な状況が発生した場合、パック電流、セル温度、および各セルの電圧をタイムリーに監視する必要があります。バッテリ パックは、これらすべての状況から保護する必要があります。ここでは、常に良好な測定精度が求められ、特にセル電圧、パック電流、セル温度は重要です。正確な保護機能とバッテリ パックの充電状態 (SoC) 計算を実現するには、高い精度が必須です。LiFePO4 バッテリ パック アプリケーションでは電圧がフラットなため、特にこのことが当てはまります。バッテリ駆動アプリケーションのもう 1 つの重要な特長は、特にシップ モードやスタンバイ モードでの消費電流です。消費電流が小さいほど、より多くのエネルギーを節約でき、バッテリを過放電することなく、保存時間を延長できます。
この設計は、電動工具や園芸用器具向けのバッテリ パック アプリケーションに重点を置いており、掃除機のバッテリ パックなど、その他の 5 から 7 セル アプリケーションにも好適です。この設計は、バッテリ パックを安全に使用できるように、1 次側と 2 次側の両方の保護機能を搭載しています。1 次側保護機能は、セルの過電圧、セルの低電圧、過熱、充電時と放電時の過電流、短絡放電時など、あらゆる異常な状況からバッテリ パックを保護します。2 次側保護機能は、独立したセル過電圧保護、断線保護、過熱保護をサポートしています。この設計は、追加の較正なしで、25℃の場合は ±5mV 以内、0℃から 60℃までの場合は ±10mV 以内のセル電圧測定精度を実現できます。