JAJU926 March 2024
信号ジェネレータの出力を調整することにより、パワー アンプ ボードは 1.5A、50Hz の正弦波電流を出力し、その電流を TMCS1123 に注入します。図 4-11 で、赤の曲線は入力電流の波形、青の曲線は TMCS1123 の出力電圧を示しています。
正弦波入力電流が 1.5A のとき、実効信号対雑音比の測定値は、約 23.6dB でした。フルスケール レンジが ±22A であることを考慮すると、SNR は約 47dB、ENOB は 7.5 ビットです。AMC1035 と Sinc3 OSR 64 フィルタ (カットオフ周波数 80kHz) を使用した測定では、SAR ADS7043 を使用した結果に比べて SNR が 2.6dB 大きく、ENOB は 0.4 ビット大きくなっています。B1 バージョンはフルスケール範囲が大きいため、B3 バージョンよりも ENOB が 1.1 ビット大きくなっていますが、TMCS1123 の入力ノイズ密度はほぼ同じです。
デバイス | TMCS1123B3 (±22A) | TMCS1123B1 (±66A) | ||
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ADC | ADS7043 | AMC1035 Sinc3 OSR=64 |
ADS7043 | AMC1035 Sinc3 OSR=64 |
1.5A での SNR /dB | 23.6 | 26.3 | 20.5 | 24.1 |
FSR でのSNR /dB | 47.0 | 49.6 | 53.4 | 57.0 |
ENOB (AC) /ビット | 7.5 | 7.9 | 8.6 | 9.2 |