JAJU935 May   2024

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   参照情報
  4.   特長
  5.   アプリケーション
  6.   6
  7. 1システムの説明
    1. 1.1 主なシステム仕様
  8. 2システム概要
    1. 2.1 ブロック図
    2. 2.2 設計の考慮事項
    3. 2.3 主な使用製品
      1. 2.3.1 ADS127L21
      2. 2.3.2 PGA855
      3. 2.3.3 REF70
  9. 3システム設計理論
  10. 4ハードウェア、ソフトウェア、テスト要件、テスト結果
    1. 4.1 ハードウェアの説明
      1. 4.1.1 基板インターフェイス
      2. 4.1.2 電源
      3. 4.1.3 クロック ツリー
    2. 4.2 ソフトウェア要件
    3. 4.3 テスト構成
    4. 4.4 テスト結果
      1. 4.4.1 DC 精度テスト
      2. 4.4.2 ゲインおよびオフセット温度ドリフト
      3. 4.4.3 非線形性
      4. 4.4.4 SNR およびノイズ性能
  11. 5設計とドキュメントのサポート
    1. 5.1 デザイン ファイル
      1. 5.1.1 回路図
      2. 5.1.2 BOM (部品表)
    2. 5.2 ソフトウェア
    3. 5.3 ドキュメントのサポート
    4. 5.4 サポート・リソース
    5. 5.5 商標
  12. 6著者について

非線形性

オフセット誤差やゲイン誤差などの初期誤差は、2 点または 3 点のキャリブレーションで大幅に低減するか、完全に除去できます。ただし、非直線性は簡単にキャリブレーションできません。積分非直線性 (INL) は、特定の入力が与えられたとき、システムの実際の出力が最良の出力からどれだけ離れているかの測定値です。INL は、システム のスロープとオフセット伝達関数から計算される直線に沿って、一連の DC テスト電圧を印加することで測定されます。INL は、フルスケール入力範囲について、最良の出力と実際の出力との差の最大値です。INL の計算では、最小 2 乗誤差の最適化法を使用して新しい直線を決定し、元のエンドポイント線の上下にある INL 誤差の 2 乗和平方根を最小化します。

1 つのユニットについて、温度範囲 (1V/V 固定ゲイン) およびゲイン範囲 (25℃) にわたって測定された INL を、図 4-7 に示します。

TIDA-010945 INL 誤差と入力電圧との関係 TIDA-010945 INL 誤差と入力電圧との関係図 4-7 INL 誤差と入力電圧との関係

ADS127L21 データシートに記載されている標準 INL は 0.4ppm で、0℃~70℃までの範囲で最大 1.8ppm です。PGA855 の場合、記載されている標準 INL は 2ppm、最大値は 10ppm で、図 4-7 に示すように、1 つのユニットについて収集されたデータと一致しています。