JAJU957 November 2024
オンチップ LDO には、主要な極を補償するために外付けコンデンサが必要です。この場合、コンデンサの配置と出力パスのパターンは、PCB 設計の制約に依存することになります。出力パスに寄与する寄生成分は、システムの安定性を決定する上で重要な役割を果たします。前のセクションでは、電源の安定性を確保できるように、高帯域幅に敏感な各 LDO のそれぞれについて、具体的な寄生インダクタンスと抵抗値をリストしました。ここでは、PCB レイアウトを設計する際の適切な事例と不適切な事例を紹介します。
図 3-29 は、デカップリング コンデンサが個々の LDO 出力 BGA ボールから離れた場所に配置されている設計を示しています。ボールからコンデンサのリードまでを接続する全パターンの長さを考慮して、以下を追加します。
図 3-30 は、コンデンサが BGA ボールのすぐ近くに配置されている設計を示しています。前述の例で挙げたシステム不安定の可能性を考慮すると、この設計は寄生値がデータシートの仕様内にあるため、はるかに優れています。