このアプリケーションの概要では、電源管理 IC (PMIC) を搭載した AC8025 (AutoChips™ から) システム オン チップ (SoC) 電源レール用のディスクリート電源設計に関する設計上の考慮事項について詳しく説明します。この設計には、TPS6593-Q1 PMIC、TPS628502-Q1、同期降圧コンバータと TPS745-Q1 低ドロップアウト (LDO) レギュレータが使用されます。元の電源はバッテリです。その後、バッテリ電圧を変換して、5V または 3.8V バスを調整します。LM25149-Q1 はバッテリ電圧を変換することでバスの電圧を調整します。このリファレンス デザインのすべての部品は車載認定取得済みです。
TPS6593-Q1 IC には、5 つの降圧コンバータと 4 つの LDO が搭載されています。この PMIC は不揮発性メモリ (NVM) をプログラム可能です。つまり、お客様が設定を変更することなく、 テキサス・インスツルメンツの製造ラインでデフォルトのレジスタ値がこのプラットフォームに必要な値に設定されます。このワンタイム プログラマブル (OTP) スピンの注文用部品番号の全体は TPS6593C4C8RWERQ1 です。OTP 設定の詳細については、特定の部品番号の『テクニカル リファレンス マニュアル』を参照してください。
この電源設計は、テキサス インスツルメンツの PMIC、同期整流式降圧コンバータ、LDO を使用して、必要な AC8025 のレールに電力を供給する方法の一例です。この電源設計は、SoC のバリアント、電流要件、使用するペリフェラルなどの実際の使用事例に基づいて、カスタマイズと最適化が可能です。
表 1 に、電源レール、負荷要件、電力グループを示します。
電源レール | 電圧 (V) | 電流 (A) | 電力グループ |
---|---|---|---|
LPDDR4、LPDDX4 | 1.1 | 2 | 5 |
D1V1_DDR | 1.1 | 5 | |
IVI_D1V8 | 1.8 | 3.5 | 3 |
IVI_A1V8 | 1.8 | 3 | |
SFT_0V8 | 0.8 | 0.5 | 2 |
IVI_D3V3 | 3.3 | 3.5 | 4 |
IVI_A3V3 | 3.3 | 4 | |
VDDQ_0V6 | 0.6 | 0.3 | 6 |
SFT_1V8 | 1.8 | 0.15 | 3 |
SFT_3V3 | 3.3 | 0.15 | 4 |
RTC_0V8 | 0.8 | 0.15 | 2 |
RTC_1V8 | 1.8 | 0.15 | 3 |
VCORE_0V8 | 0.8 | — | 1 |
IVI_A0V8 | 0.8 | 1 | |
UFS_1V2 | 1.2 | 2 | 3 |
RTC_3V3 | 3.3 | 0.15 | 4 |
図 1 に、AC8025 SoC 電源レールに電力を供給する LM25149-Q1、TPS6593-Q1、TPS62875-Q1、TPS628502-Q1、TPS784-Q1 デバイスを含むブロック図を示します。
この電源設計の主な特徴は以下の通りです。
図 3 に、重要な部品と LM25149-Q1 の回路図を示します。レイアウトのガイダンスについては、対応するデバイスのデータシートと EVM ユーザー ガイドを参照してください。
図 4に、重要な部品を使用する MCU 電源回路図で使用される TPS6593-Q1 および LDO TLV793P-Q1 を示します。レイアウトのガイダンスについては、対応するデバイスのデータシートと EVM ユーザー ガイドを参照してください。LDO の入力および出力コンデンサの値については、データシートの推奨事項を参照してください。
図 5 に、重要な部品と TPS62875-Q1 の回路図を示します。レイアウトのガイダンスについては、対応するデバイスのデータシートと EVM ユーザー ガイドを参照してください。
図 6 に、重要な部品と TPS628502-Q1 の回路図を示します。レイアウトのガイダンスについては、対応するデバイスのデータシートと EVM ユーザー ガイドを参照してください。
図 7 に、重要な部品と TPS784-Q1 の回路図を示します。レイアウトのガイダンスについては、対応するデバイスのデータシートと EVM ユーザー ガイドを参照してください。
このアプリケーション ブリーフで概要を説明している設計では、LM25149-Q1、TPS6593-Q1、TPS62875-Q1、TPS628502-Q1 と TPS784-Q1 を使用して、良好な効率を維持しながら、AutoChips AC8025 SoC の電力要件を満たします。この設計は、最小限の外付け部品数で簡素化されます。I2C 制御により、TPS6593-Q1 デバイスの診断テストや他の制御を行うことができます。
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