TI 、エンジニアがコンセプトからプロトタイプ制作への移行を分単位でできるよう支援する、新しいプログラマブル ロジック製品ラインアップを発表
新しいプログラマブル ロジック デバイスとノーコード(コーディング不要)設計ツールが、エンジニアリングや設計の複雑さの軽減、基板面積の節減、時間短縮、コスト削減に貢献
テキサス・インスツルメンツ(TI)は、業界をリードするロジック製品を土台としたプログラマブル ロジック デバイス(PLD)を発表しました。これらの製品は、エンジニアが多様なアプリケーションでロジック設計を効率化するのに役立ちます。合計で最大 40 個分の組み合わせ回路、順序回路、アナログ回路を 1 個のデバイスに統合することを可能にした TI の新しい PLD 製品ラインアップは、ディスクリート ロジック実装に比べて、基板サイズを最大 94% 節減でき、システム コストの削減にも役立ちます。さらに、市販の類似プログラマブル ロジック デバイスに比べても、この新しい製品ラインアップは大幅なスペース節約を実現します。
TI の使いやすい InterConnect Studio ツールを活用することで、エンジニアはソフトウェアのコーディングを一切行わずに、選択したデバイスの設計、シミュレーション、書き込みまでを分単位の時間で進めることができます。InterConnect Studio の採用で、ドラッグ アンド ドロップ形式の GUI や統合型のシミュレーション機能を使用し、ロジック設計プロセスを迅速に実施できます。また、設計者は、クリック ツープログラミング(click-to-program)機能や直接注文機能を活用し、プログラミングや調達をシンプルに行えるため、市場投入までの期間を短縮しやすくなります。
詳細については、https://www.ti.com/ja-jp/logic-voltage-translation/configurable-programmable-logic/programmable-logic-circuits/overview.htmlをご覧ください。
新製品における重要性
TI でインターフェイス部門バイス プレジデント 兼 ゼネラル マネージャを務める Tsedeniya Abraham は、次のように述べています。「エンジニアは、設計の複雑さと基板面積を削減し、サプライチェーン管理の簡素化と市場投入までの時間を短縮する方法として、プログラマブル ロジック デバイスの使用を検討することが増えています。しかし、既存のプログラマブル ロジック デバイスは、多くのアプリケーションのニーズと比べて必要以上に複雑であり、プログラミングの専門知識が必要、もしくはパッケージング オプションに限りがある、といった課題があります。TI の新しいプログラマブル ロジック製品ラインアップは、ロジック設計に関する TI の 60 年の経験を土台にしています。業界標準のパッケージングで最小 2.56mm2という小型フォーム ファクタを取り揃え、低消費電力、AEC Q-100 認証取得済みのうえ、-40℃ から 125℃ という温度範囲に対応しているため、車載、産業用、パーソナル エレクトロニクスを含めた多様なアプリケーションに適しています」
詳細については、技術記事「プログラマブル ロジックの可能性を解き放つ」(英語)をご覧ください。
詳細
TI の PLD 製品ラインアップは、多様な市場で活用できる業界最小クラスのリード付きパッケージを取り揃え、2.1mm x 1.6mm のサイズで 0.5mm のピッチを採用しています。このリード付きパッケージは競合デバイスより92% 小型で、はんだ付けおよび実装検査が容易というメーカーのニーズに対応しながら、サイズを大幅に縮小しています。TI の車載グレード PLD は、類似の競合製品に比べても最大で 63% 小型です。ほかにこの製品ラインアップは、自動光学検査が可能なクワッド フラット、リードなし(QFN)パッケージング オプションも取り揃えているため、安全性や長期的なシステム信頼性を確保できます。
TI の新しい PLD は静止電流が 1μA 未満、アクティブ時の電力も市販の類似デバイスより 50% 少ないため、低消費電力を達成しており、電気自動車(EV)、電動工具、バッテリ パック、ゲーム用コントローラなどの製品でバッテリ動作時間の延長に役立ちます。
TI の新しい PLD の全製品が、汎用入出力、ルックアップ テーブル、デジタル フリップフロップ、パイプ・ディレイ、フィルタ、RC 発振器をサポートしています。『TPLD1201』と『TPLD1202』の各デバイスは、選択可能な内部電圧リファレンス オプションやヒステリシス機能を搭載したアナログ コンパレータなど、アナログ機能も統合しています。『TPLD1202』は、シリアル ペリフェラル インターフェイス(SPI)、I2C、ウォッチドッグ タイマ、ステート マシンなどの付加的な機能も搭載しています。
入手可能状況
TI の新しい PLD は、量産開始前の数量が TI.com で入手可能です。各製品の詳細と1,000 個ご注文時の単価は下記表にてご確認いただけます。加えて、以下の開発ツールも入手可能です。
- 評価基板は 69 米ドルで TI.com から購入可能
- USB プログラマ(書き込みツール)は 59 米ドル
- InterConnect Studio は、TI.com から無償でダウンロード可能
デバイス | パッケージ | 価格 | 評価基板 |
---|---|---|---|
TPLD801 | SOT – 8 ピン | 0.19 米ドル | TPLD801-DRL-EVM |
TPLD801-Q1 | SOT – 8 ピン | 0.19 米ドル | TPLD801-DRL-EVM |
TPLD1201 | |||
TPLD1201-Q1 | VSSOP – 10 ピン | 0.40 米ドル | TPLD1201-DGS-EVM |
TPLD1202 | |||
TPLD1202-Q1 | SOT – 14 ピン | 0.52 米ドル | TPLD1202-DYY-EVM |