TI、車内環境を刷新する自動車メーカー各社を支援するための、エッジ AI 対応の新しいレーダー センサと車載オーディオ プロセッサを発表

 

16 1 月 2025 | 製品とテクノロジー

ニュースのハイライト:

  • TI は業界初のシングルチップ 60GHz ミリ波(mmWave)レーダー センサを通じて検出機能の精度を向上させ、エッジ AI(人工知能)に対応する 3 種類の車内アプリケーションの強化に貢献
  • 自動車メーカー各社は、Arm® をベースとする高集積の車載マイコン(MCU)に、ベクトルをベースとする TI の C7x デジタル信号プロセッサ(DSP)コアを搭載したプロセッサを組み合わせることにより業界をリードするプロセッサ性能を達成し、プレミアムなオーディオ体験を実現
  • TI の新しいオーディオ アンプは、業界初の1L(単一インダクタ使用)変調テクノロジーを採用し、インダクタの数を従来の半分に減らして Class-D の性能を可能に

テキサス・インスツルメンツ (TI)は、新しい統合型車載チップを発表し、安全性と没入度をさらに高めた運転環境の実現を幅広い価格帯で可能にします。TI の 60GHz ミリ波レーダー センサである AWRL6844 は、エッジ AI アルゴリズムをシングルチップで実行しながら、シートベルト警告システム、子供置き去り検知、侵入者検知などの占有監視をサポートし、より安全な運転環境の実現に貢献します。TI の次世代オーディオ DSP コアを搭載した AM275x-Q1 マイコンと AM62D-Q1 プロセッサを採用すると、プレミアム オーディオ機能を手ごろな価格で提供できるようになります。Class-D オーディオ アンプである TAS6754-Q1 など、TI の最新アナログ製品と組み合わせて、エンジニアはオーディオ アンプ システムの包括的な選択肢を活用できます。TI は、2025 年 1 月 7 ~ 10 日に米国ネバダ州ラスベガスで開催されたCES 2025でこれらのデバイスを展示しました。詳細については、ti.com/AWRL6844ti.com/AM2754-Q1ti.com/AM62D-Q1ti.com/TAS6754-Q1 をご覧ください。

TI の組み込みプロセッシング事業部シニア バイス プレジデントを務める Amichai Ron は、次のように述べています。「エントリ レベルから高級車まで、またガソリン車から電気自動車に至るまで、現在のドライバーが自動車に期待するのは、良好な車内環境です。未来に対応できる車内運転環境の実現を支援するために、TI は革新的なテクノロジーを継続的に提供しています。TI のエッジ AI 対応レーダー センサを採用することで、自動車メーカー各社は自動車の安全性やドライバーの操作に対する応答性をいっそう向上させることができます。同時に、TI のオーディオ システム オン チップ(SoC)はより没入度の高いオーディオを通じて運転の向上に寄与します。これらを組み合わせて、車内環境全体を新しい水準に引き上げることができます」

エッジ AI に対応し、3 つの機能を一体化したレーダー センサが、検出精度の向上に貢献
自動車メーカー各社(OEM)は、車内環境の向上と、強化が続く安全性規格への適合を目的として、設計で使用するセンサの数を段階的に増やしています。エッジ AI に対応する 60GHz ミリ波レーダー センサである TI の AWRL6844 を採用すると、エンジニアは 3 種類の車内センシング機能を一体化し、シート内蔵の重量測定マットや超音波センサなど、複数のセンサ テクノロジーを置き換えることで、合計実装コストを自動車 1 台あたり平均 20 米ドル削減することができます。

AWRL6844 は、4 個のトランスミッタと 4 個のレシーバを内蔵しており、OEM に最適なコストで高解像度のセンシングデータを可能にします。このデータを、カスタマイズ可能なオンチップ ハードウェア アクセラレータと DSP 上で動作している、特定用途向けの AI 駆動アルゴリズムに渡すことで、意思決定の精度が向上し、処理時間を短縮することができます。AWRL6844 センサのエッジ インテリジェンス機能は、以下の例を含めた運転環境の向上に役立ちます。

  • 運転中に、これらの機能は 98% の精度で占有検出と位置特定を実施し、シートベルト警告を有効にすることができます。
  • 駐車した後も、これらのシステムは車内への意図せぬ子どもの置き去りを監視し、リアルタイムのわずかな動きを検出できるニューラル ネットワークを使用して 90% を上回る分類精度を達成します。OEM はこのダイレクト センシング機能を活用し、2025 年版の欧州新車評価プログラム(Euro NCAP)の設計要件に適合することができます。
  • 駐車状態で、これらの機能はインテリジェント スキャンを通じて多様な環境に適応し、自動車の振動や外部の動きに起因する誤った侵入者検知アラートを減らすことができます。

詳細については、技術記事「シングルチップ 60GHz ミリ波レーダー センサによる車内センシングの複雑さ低減とコスト削減」をご覧ください。

TI の包括的なオーディオ製品ラインアップで車載プレミアム オーディオを実現
さまざまな自動車モデルで、車内環境に対してドライバーが期待する水準が高くなるにつれて、OEM はプレミアム オーディオを実現すると同時に、設計の複雑さやシステム コストを最小限に抑えることを意識しています。AM275x-Q1 マイコンと AM62D-Q1 プロセッサは、TI のベクトル ベースの C7x DSP コアとともに Arm コア、メモリ、オーディオ ネットワーク、ハードウェア セキュリティ モジュールを単一の機能安全対応 SoC に統合して、車載オーディオ アンプ システムが必要とする部品点数を減らします。C7x コアを行列乗算アクセラレータに組み合わせてニューラル プロセッシング ユニットを形成し、従来型のオーディオ アルゴリズムと、エッジ AI ベースのオーディオ アルゴリズムの両方を実行します。これらの車載オーディオ SoC はスケーラブルであり、設計者はメモリと性能のニーズに合わせてエントリ レベルからハイエンド システムに至るまでの最適な選択肢を使用し、再設計や投資を最小限に抑えることができます。

TI の次世代 C7x DSP コアは、他のオーディオ DSP に比べて 4 倍以上の処理性能を達成します。そのため、オーディオ エンジニアは単一コア内で複数の機能を管理することが可能です。AM275x-Q1 マイコンと AM62D-Q1 プロセッサを採用すると、空間オーディオ、アクティブ ノイズ キャンセレーション、音声合成、高度な車載ネットワークなどの機能を活用して車内で没入型のオーディオ環境を実現できます。車載ネットワークには、イーサネットを経由するオーディオ/ビデオ ブリッジなどが含まれます。

Dolby Laboratories のシニア ディレクターである Andreas Ehret 氏は、次のように述べています。「Dolby とテキサス・インスツルメンツが長期的に協業してきた結果、家庭で優れたオーディオ環境を実現することができましたが、現在はそれを自動車でも実現しようとしています。TI の C7x DSP コアの採用に伴い、Dolby では、これまで以上に小型のオーディオ システムへの対応を含め、Dolby Atmos の最新の機能をより効率的に提供できるようになりました。その結果、大半の自動車が Dolby Atmos を搭載できるようになる見込みです。これらの製品を組み合わせることで、事実上あらゆる自動車を没入型のエンターテインメント環境に変えることができます」

車載オーディオ設計をいっそう最適化するために、エンジニアは TI のオーディオ アンプである TAS6754-Q1 を、革新的な 1L(単一インダクタ使用)変調テクノロジーと組み合わせ、クラスをリードするオーディオ性能や消費電力を実現するとともに、既存の Class-D アンプに比べてインダクタの数を半分にすることができます。TAS67xx-Q1 デバイス ファミリは、OEM が必要とするリアルタイム負荷診断機能を内蔵しています。そのため、エンジニアは音質を犠牲にすることなく、設計の簡素化、コストの削減、効率の向上を実現しやすくなります。

詳細は TI の次のブログ記事をご覧ください。『自動車通勤環境の刷新:運転環境を変革する高度なオーディオ テクノロジー』(英語)

CES 2025 での出展
CES 2025 で TI は、半導体テクノロジーを活用して新たなレベルの自動化、インテリジェンス、電力効率、低コスト化を実現し、多様な環境を刷新する方法を紹介しました。展示内容には、ソフトウェア定義の自動車(SDV)、先進運転支援システム(ADAS)、ロボット、医療用ウェアラブル、エネルギー インフラ、パーソナル エレクトロニクスの各分野での革新も含まれます。詳細については、ti.com/CES をご覧ください。

パッケージ、供給と価格について

  • AWRL6844AM2754-Q1AM62D-Q1TAS6754-Q1 はいずれも、TI.com で量産開始前の数量を注文可能
  • 複数のお支払いオプションと配送オプションが利用可能
  • これら 4 種類のデバイスそれぞれに対応する評価基板が含まれる

TI(テキサス・インスツルメンツ)の概要
Texas Instruments Incorporated(NASDAQ:TXN)は、産業用、車載、パーソナル エレクトロニクス、通信機器、エンタープライズ システムなどの市場で、アナログ チップと組み込みプロセッシング チップの設計、製造、販売に従事しているグローバル半導体企業です。TIの中核には、半導体を通じてエレクトロニクスをより手ごろな価格で提供することで、より良い世界を創造するという情熱があります。この情熱は今日も生き続けており、各世代のイノベーションが最新の技術を基礎にして、テクノロジーの信頼性を高め、より手ごろな価格で低消費電力を実現し、あらゆる分野のエレクトロニクスで半導体を活用できるようにしています。詳細については TI.com をご覧ください。

商標
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