オペレーティング・システム (OS)
MSP432-RTOS
RTOS(MSP432 用)
MSP432-RTOS
概要
- MSP432 マイコンは、TI 製やサード・パーティー製のいくつかのリアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS)との互換性を確保しています。お客様の設計のニーズ対応するために、各マイコン製品の重要な特長について以下の情報をご覧ください。
- TI-RTOS
- TI-RTOS を活用してマイコン用ソフトウェアを開発すると、互いに組み合わせて正常に動作することが実証されている組込みソフトウェアの複数のコンポーネントからなる統合セットを利用できます。このためコンポーネントの組み合わせに労力を使わずに、アプリケーションの具体的な要件への対応に労力を集中できます。
- TI-RTOS は、プリエンプティブなプライオリティ・ベースのスケジューラと組み合わせた、高度にコンフィギュラブルなカーネルを採用しています。
- TI-RTOS には、SPI、タイマ、I2C、UART、USB ペリフェラルなど各種デバイス用のスレッドセーフなデバイス・ドライバが内蔵されています。
- TI-RTOS には、すぐに使用できる CC3100 Wi-Fi コネクティビティが内蔵されています。
- TI-RTOS には、パワー・マネージメント機能が実装されています。
- TI-RTOS 標準のカーネルとドライバ API により、新しいデバイスへの既存のアプリケーションの移植を簡略化できます。
- TI-RTOS は CCS、IAR、GCC(MSP432 用)など複数の開発ツール・チェーンと組み合わせて実行することができ、CCS や IAR の IDE と緊密に統合されています。
- TI-RTOS は無料のライセンスを採用しており、商業的な障壁が発生しません。
- TI-RTOS は、テキサス・インスツルメンツによって開発およびサポートされています。
- FreeRTOS
- FreeRTOS は、Real Time Engineers Ltd. から供給されている RTOS であり、プロフェッショナルな手法で開発され、厳格な品質管理を受けています。さらに高い堅牢性、充実したサポートを特長としており、お客様の独自ソース・コードを公開せずに商業製品への組込みを無料で実行できます。
- FreeRTOS ではソフトウェア・コーディング標準、ルックアンドフィーリングだけでなく、実装の分野でも非常に厳格な品質管理が行われています。
- FreeRTOS では、クリティカル・セクションの内部や割り込みの処理中に、リンクされたリストの連続実行のような不確定な操作を決して行われません。
- ソフトウェア・タイマは効率的に実装されており、タイマのサービス実施が実際に必要とされる場合以外は、CPU 時間に負担をかけません。ソフトウェア・タイマでは、0 までのカウントダウンを必要とする変数を使用していません。
- ブロックされている(保留中)タスクのリストは、時間のかかる定期的なサービスを必要としません。
- シンプルさとフレキシビリティは通常は相反する要素ですが、FreeRTOS のキュー使用モデルは、(非常に小さいコード・サイズで)これらを両立させています。
- FreeRTOS のキューは基礎的なプリミティブ(基本要素)であり、その上に、通信や同期など他のプリミティブが構築されています。コード再使用により、全体のコード・サイズが大幅に低減されており、テストが容易になり、堅牢性が保証されています。
- Micrium μC/OS
- μC/OS-II は、マイクロプロセッサ、マイコン、DSP を対象にした、ポータブル、ROM 化可能、スケーラブル、プリエンプティブ、確定的なリアルタイム・マルチタスク・カーネルです。
- 比類のない使いやすさを実現した μC/OS-II には、包括的で ANSI C 100% 準拠のソース・コードと、詳細な技術資料が添付されています。
- μC/OS-II は、最大 250 個のアプリケーション・タスクを管理できます。μC/OS-II には、以下の機能が実装されています。セマフォ、イベント・フラグ、無制限の優先順位反転を防止する相互排他セマフォ、メッセージ・メールボックスとキュー、タスクと時間とタイマの管理、固定サイズのメモリ・ブロック管理機能。
- μC/OS-II のフットプリントは、具体的なアプリケーションで必要とされる機能だけを内蔵することにより、5KB ~ 24KB の範囲でスケール化できます。μC/OS-II によって実現されるほとんどのサービスの実行時間は一定であり、確定的です。実行時間は、アプリケーション内で動作しているタスクの数に依存しません。
機能
- TI RTOS
- TI-RTOS は、以下のコンポーネントで形成されています。
- TI-RTOS Kernel(以前の呼称 SYS/BIOS)は、確定的なプリエンプティブ・マルチタスク・サービスと同期サービス、メモリ管理機能、割り込み処理機能を実現します。TI-RTOS カーネルは、拡張性が高く、メモリ使用量を最小で数 KB まで縮小できます。
- TI-RTOS SSL は、TLS/SSL および DTLS に対応するとともに、包括的な暗号化ライブラリも付属しています。
- TI-RTOS ネットワーク(以前の呼称 NDK)は、IPv4 と IPv6 に準拠する TCP/IP スタックに加えて、DNS、HTTP、DHCP など関連するネットワーク・アプリケーションをサポートしています。
- TI-RTOS のファイル・システムは、オープン・ソースの Fatfs プロジェクトをベースとする、FAT 互換のファイル・システムです。
- TI-RTOS の USB は、USB ホスト・スタックとUSB デバイス・スタックの両方、さらにMSC、CDC、HID の各クラス・ドライバにも対応しています。
- TI-RTOS の IPC は、マルチコア・デバイスで、効率的なプロセッサ間通信を実行します。
- TI-RTOS の Instrumentation(測定機能)を使用すると、開発するアプリケーション内にデバッグ測定機能を含めて、システムレベルの解析ツールで、コンテキスト・スイッチなどランタイムの動作を表示することができます。
- TI-RTOS のドライバおよびボード初期化機能は、UART や IIC などに対応するとともに、すべてのデバイスの間で標準化されている一連のデバイス・ドライバ API に加えて、サポートされるすべてのボードを対象にした初期化コードを提供します。すべてのドライバおよびボード初期化 API は、MSP430 および MSP432 のデバイスを対象とする MSPWare ライブラリをベースとして構築されています。
- FreeRTOS
- FreeRTOS 技術の特長
- プリエンプティブなスケジューリング・オプション
- 使いやすいメッセージ引き渡し
- 協調性の高いスケジューリング・オプション
- タイム・スライス機能の付いたラウンド・ロビン
- ROM 化可能
- 優先順位継承機能の付いたミューテックス(相互排他オブジェクト)
- ROM 上で 6KB ~ 10KB のフットプリント
- 再帰的なミューテックス
- コンフィギュラブル/スケーラブル
- バイナリ形式でカウント機能の付いたセマフォ
- コンパイラを選択可能
- 非常に効率的なソフトウェア・タイマ
- 一部のポートでは割り込みの完全無効化が決して発生しない
- 使いやすい API
- Micrium μC/OS
- µC/OS-II には次のような特長があります。
- プリエンプティブなマルチタスク・リアルタイム・カーネル
- 包括的で簡潔、かつ一貫性のある ANSI C 100% 準拠のソース・コードに、詳細な技術資料が付属しています。
- 優先順位の上限設定プロトコルを内蔵した相互排他セマフォにより、優先順位反転を防止
- 「pend」呼び出しに対するタイムアウト設定で、デッドロックを防止
- 最大 254 個のアプリケーション・タスクに対応し(優先順位レベルごとに 1 個のタスク)、カーネルのオブジェクト数は無制限
- 高い拡張性(6KB ~ 24KB のコード空間、1KB 以上のデータ空間)
- 非常に短い割り込み無効化時間
- サード・パーティーによる認定が可能
- µC/OS-II には次のような特長があります。
- TI RTOS
- Free RTOS
- Micrium OS
- RTX
ダウンロード
オペレーティング・システム (OS)
MICRIUM-OS — Micrium 社により供給される Micrium µC/OS(無料評価版)
サポート対象の製品とハードウェア
評価ボード
MICRIUM-OS — Micrium 社により供給される Micrium µC/OS(無料評価版)
評価ボード
オペレーティング・システム (OS)