JAJSPD1 march 2023 AMC23C15
PRODUCTION DATA
高速な過電流および短絡電流の検出は、サーキット・ブレーカとソリッド・ステート・リレー (SSR) における一般的な要件で、図 8-1 に示すように単一の AMC23C15 絶縁ウィンドウ・コンパレータを使用して実装できます。
SSR の 2 つのバック・ツー・バック NMOS パワー・スイッチと直列に接続されたシャント抵抗 (RSHUNT) を流れる負荷電流によって電圧降下が発生し、この電圧降下は AMC23C15 によって検出されます。この電圧は、過電流検出の可変スレッショルド、および短絡検出の 60mV の固定スレッショルドとそれぞれ比較されます。センス電圧は、電流の方向に応じ、絶縁型コンパレータのグランド・リファレンス電圧である VSSS に対して正または負になります。過電流検出のトリップ・スレッショルドの絶対値は、外付け抵抗 R1 によって設定されます。短絡検出のトリップ・スレッショルドは、60mV の内部リファレンス電圧によって固定されています。過電流状態は OUT1 で通知され、短絡状態は OUT2 で通知されます。SSR の詳細な説明およびリファレンス・デザインについては、www.ti.com/ja-jp でダウンロードできるソリッド・ステート・リレーの過電流および過熱保護のリファレンス・デザイン設計ガイドを参照してください。
図 8-1 に示すように、AMC23C15 の内蔵 LDO により、ハイサイド電源入力 (VDD1) を絶縁型スイッチ・ドライバ TPSI3050-Q1 によって生成される VDDM 電源に直接接続できます。絶縁型コンパレータのハイサイドに電力を供給するために追加の絶縁電源またはレギュレータは必要ありません。そのため、このソリューションはスペース効率とコスト効率に非常に優れています。短い応答時間と優れた同相過渡耐性 (CMTI) を備えた AMC23C15 を使うと、ノイズの多い環境でも信頼性と精度の高い動作を実現できます。