JAJSKK0A June 2020 – November 2020 DRV8428E
PRODUCTION DATA
PWM 電流チョッピング中、PWM 電流チョッピング・スレッショルドに達するまで H ブリッジはモータ巻線を駆動します。図 7-5 の項目 1 に、これを示します。
モータ巻線に流れる電流は、調整可能なオフ時間 PWM 電流レギュレーション回路によって制御されます。H ブリッジをイネーブルすると、現在の DC 電圧、巻線のインダクタンス、逆起電力の大きさに応じた速度で、巻線を流れる電流が増加します。電流が電流レギュレーション・スレッショルドに達すると、ブリッジは DECAY/TOFF ピンの 7 レベルの設定で決まる時間の間ディケイ・モードに移行して電流を低減します。オフ時間が経過すると、ブリッジは再イネーブルされ、次の PWM サイクルを開始します。
チョッピング電流スレッショルドに達すると、H ブリッジは 2 種類の状態 (ファースト・ディケイまたはスロー・ディケイ) で動作できるようになります。ファースト・ディケイ・モードでは、PWM チョッピング電流スレッショルドに達すると、巻線電流が逆方向に流れるように H ブリッジは状態を反転させます。反対側の FET がオンになり、巻線電流がゼロに近づくと、ブリッジはディセーブルされ、逆電流が流れるのを防止します。図 7-5 の項目 2 に、ファースト・ディケイ・モードを示します。スロー・ディケイ・モードでは、ブリッジの両方のローサイド FET をオンにすることで巻線電流を再循環させます。図 7-5 の項目 3 に、これを示します。
PWM チョッピング電流は、ローサイド・パワー MOSFET と並列に接続した電流検出 MOSFET の両端の電圧を監視するコンパレータによって設定されます。電流チョッピング・コンパレータの基準電圧を生成するため、VREFx 入力は Kv の係数で減衰されます。
チョッピング電流 (IFS) は、IFS (A) = VREFx (V) / KV (V/A) = VREFx (V) / 3 (V/A) として計算できます。
各ブリッジのディケイ・モードとオフ時間は、表 7-4 に示すように DECAY/TOFF ピンの 7 レベルの設定によって選択 します。
DECAY/TOFF | ディケイ・モード | オフ時間 |
---|---|---|
0 | スマート・チューン・リップル・コントロール | - |
14.7kΩ を GND との間に接続 | 30% ミックス・ディケイ | 7μs |
44.2kΩ を GND との間に接続 | 16μs | |
100kΩ を GND との間に接続 | 32μs | |
249kΩ を GND との間に接続 | スマート・チューン・ダイナミック・ディケイ | 7μs |
ハイ・インピーダンス | 16μs | |
DVDD | 32μs |