JAJSKW9 December 2020 DRV8434S
PRODUCTION DATA
スマート・チューン電流レギュレーション方式は、従来の固定オフ時間電流レギュレーション方式に比べて高度な電流レギュレーション制御手法です。スマート・チューン電流レギュレーション方式を使うと、ステッピング・モータ・ドライバは以下のような要因に基づいてディケイ方式を調整できます。
本デバイスは 2 つのスマート・チューン電流レギュレーション・モード (スマート・チューン・ダイナミック・ディケイとスマート・チューン・リップル・コントロール) を備えています。
スマート・チューン・ダイナミック・ディケイでは、スロー、ミックス、ファースト・ディケイといったディケイ・モードが自動的に構成されるため、ディケイ・モードの選択が大幅に簡略化されます。ミックス・ディケイでは、スマート・チューンにより、ミックス・ディケイの総時間に対するファースト・ディケイの割合が動的に調整されます。この機能により、モータのリップルを最小限に抑える最良のディケイ設定が自動的に決定されるため、モータのチューニングが不要になります。
ディケイ・モード設定は、各 PWM サイクルで繰り返し最適化されます。モータ電流が目標トリップ・レベルを超えると、レギュレーション損失を防ぐため、次のサイクルでディケイ・モードはより積極的になります (ファースト・ディケイの割合を増やします)。目標トリップ・レベルに達するまでに長い駆動時間を必要とする場合は、リップルを抑え、効率を上げるために、次のサイクルでディケイ・モードはより消極的になります (ファースト・ディケイの割合を減らします)。電流減少ステップでは、次の電流ステップに素早く達するために、スマート・チューン・ダイナミック・ディケイは自動的にファースト・ディケイに切り替わります。
スマート・チューン・ダイナミック・ディケイは、電流リップルを最小限に抑える必要があると同時に、電流レギュレーション方式で固定周波数を維持する必要があるアプリケーションに最適です。