JAJSKW9 December 2020 DRV8434S
PRODUCTION DATA
DRV8434S はバイポーラ・ステッピング・モータ用の高集積モータ・ドライバ・ソリューションです。このデバイスは、2 つの N チャネル・パワー MOSFET H ブリッジ、電流検出抵抗とレギュレーション回路、およびマイクロステッピング・インデクサを統合することで、性能を最大限に発揮します。DRV8434S は 4.5~48V の電源電圧範囲で動作し、ピーク時で最大 4A、フルスケールで最大 2.5A、実効値 (RMS) で最大 1.8A の出力電流を供給できます。実際のフルスケールおよび RMS 電流は、周囲温度、電源電圧、PCB の熱性能に依存します。
シンプルな STEP/DIR インターフェイスにより、外部コントローラからステッピング・モータの方向とステップ速度を制御できます。内部マイクロステッピング・インデクサを使うと、巻線電流レベルを制御する外部コントローラを使わなくても高精度のマイクロステッピングを実行できます。このステッピング制御ロジック (インデクサ) はフルステップ、ハーフステップ、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128、1/256 マイクロステッピングを実行できます。高いマイクロステッピングにより、大きな可聴ノイズの低減とスムーズな動作が可能になります。標準のハーフステップ・モードに加えて、非真円ハーフステップ・モードを利用して、モータの RPM が高いときにトルク出力を増大させることもできます。
ステッピング・モータ・ドライバは、スロー・ディケイ、ミックス・ディケイ、ファースト・ディケイなど、いくつかの種類のディケイ・モードを実装することにより、巻線電流を再循環する必要があります。DRV8434S には、スマート・チューン・ディケイ・モードが搭載されています。スマート・チューンは革新的なディケイ・メカニズムで、電圧、モータ速度、ばらつき、経年変化の影響に関係なく、最適な電流レギュレーション性能を自動的に調整します。スマート・チューン・リップル・コントロールでは、オフ時間可変型のリップル電流制御方式により、モータ巻線電流の歪みを最小限に抑えることができます。スマート・チューン・ダイナミック・ディケイでは、オフ時間固定のダイナミック・ファースト・ディケイ率方式により、モータ巻線電流の歪みを最小限に抑え、周波数成分を最小化し、設計作業を大幅に削減できます。このシームレスで簡単な自動スマート・チューンに加えて、DRV8434S はスロー・ミックスやミックス・ディケイなどの従来のディケイ・モードも備えています。
トルク DAC 機能により、コントローラは VREF 基準電圧のスケーリングを必要とせずに出力電流をスケーリングできます。トルク DAC はデジタル入力ピンから利用できるため、高い出力トルクが不要なときにモータの消費電流を抑えることで、コントローラはシステムの電力消費を削減できます。
本デバイスは、内蔵デジタル発振器と内蔵チャージ・ポンプのための拡散スペクトラム・クロック処理機能を備えています。この機能により、本デバイスからの放射妨害波を最小限に抑えることができます。また、低消費電力スリープ・モードを内蔵しているため、モータをアクティブ駆動していないときにシステムの電力を節約できます。