JAJS856G november 1999 – march 2023 LM2596
PRODUCTION DATA
デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。
LM2596 は、5 ピン TO-220 (T) と 5 ピン表面実装 TO-263 (S) の 2 つのパッケージで供給されます。
TO-220 パッケージは、ほとんどの条件下でヒートシンクが必要です。ヒートシンクのサイズは、入力電圧、出力電圧、負荷電流、周囲温度によって異なります。図 9-18 は、LM2596T の接合部温度が 3A の負荷で周囲温度を上回ることを、それぞれの入力と出力の電圧で示しています。これらの曲線のデータは、LM2596T (TO-220 パッケージ) が周囲温度 25℃ (静止空気中) で、降圧スイッチング・レギュレータとして動作しているときに測定したものです。これらの温度上昇の数値はすべて近似値で、多くの要素が温度に影響します。周囲温度が高いほど、多くのヒートシンクが必要です。
TO-263 表面実装パッケージのタブは、プリント基板 (PCB) の銅にはんだ付けするように設計されています。銅と基板は、このパッケージに加えて、キャッチ・ダイオードやインダクタなど熱を発する他の部品についてもヒートシンクとして働きます。パッケージをはんだ付けする PCB の銅領域は、2 オンス (0.0028 インチ) の銅で、少なくとも 0.4 平方インチ、理想的には 2 平方インチ以上必要です。銅領域を広くすると熱特性が改善されますが、約 6 平方インチより広くしても放熱の改善はわずかです。さらに熱の改善が必要な場合は、両面の多層 PCB を使用し、銅領域の面積と気流を大きくすることをお勧めします。
図 9-19 は、LM2596S (TO-263 パッケージ) の接合部温度が 2A の負荷で周囲温度を上回ることを、それぞれの入力と出力の電圧で示しています。このデータは、実際の動作条件で接合部温度をシミュレートするため、PCB 上にすべての部品を取り付け、回路が降圧スイッチング・レギュレータとして動作しているときに測定したものです。この曲線を使用して、さまざまな条件について接合部温度の近似値を簡単に確認できますが、接合部温度に影響を及ぼす可能性のある多くの要因が存在することに注意してください。2A を超える負荷電流を使用する場合、特に周囲温度と出力電圧が高いと、両面または多層の PCB を使用し、銅領域や気流を大きくすることが必要な可能性があります。
最高の熱性能を得るには、基板のレイアウトで広い銅の配線と、PCB の大量の銅を使用する必要があります (例外は出力 (スイッチ) ピンで、このピンには広い面積の銅を使用しないでください)。銅の面積が大きいと、周囲の空気への熱の伝達が最適化され (熱抵抗が小さくなる)、空気の移動によって熱抵抗がさらに低下します。
パッケージの熱抵抗と接合部温度の上昇の数値はすべて近似値で、多くの要素がこれらの数値に影響します。このような要素として、基板のサイズ、形状、厚さ、位置、場所、基板の温度が挙げられます。その他の要因として、配線の幅、プリント回路の合計銅領域、銅の厚さ、片面または両面の多層基板、基板上のはんだの量があります。PCB がどの程度効果的に放熱を行えるかは、基板上の他の部品のサイズ、数、間隔、および周囲の空気が静止しているか、気流があるかにも依存します。さらに、キャッチ・ダイオードなど一部の部品は PCB の熱を増やすことがあり、入力電圧の変化に応じて熱が増減する可能性もあります。インダクタは物理的なサイズ、コアの材質の種類、DC 抵抗に応じて、基板から熱を逃がすヒートシンクとして機能することも、基板の熱を増やすこともあります。
TO-220 パッケージ (T) の温度上昇曲線の回路データ | |
コンデンサ | スルーホール電解 |
インダクタ | スルーホール、Renco |
ダイオード | スルーホール、5A 40V、ショットキー |
PCB | 3 平方インチ、片面、2 オンス銅 (0.0028 インチ) |
TO-263 パッケージ (S) の温度上昇曲線の回路データ | |
コンデンサ | 表面実装タンタル、モールド D サイズ |
インダクタ | 表面実装、Pulse Engineering、68μH |
ダイオード | 表面実装、5A 40V、ショットキー |
PCB | 9 平方インチ、片面、2 オンス銅 (0.0028 インチ) |