JAJS856G november   1999  – march 2023 LM2596

PRODUCTION DATA  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 概要
  4. 改訂履歴
  5. 概要 (続き)
  6. ピン構成および機能
  7. 仕様
    1. 7.1  絶対最大定格
    2. 7.2  ESD 定格
    3. 7.3  動作条件
    4. 7.4  熱に関する情報
    5. 7.5  電気的特性 - 3.3V バージョン
    6. 7.6  電気的特性 - 5V バージョン
    7. 7.7  電気的特性 - 12V バージョン
    8. 7.8  電気的特性 - 可変電圧バージョン
    9. 7.9  電気的特性 - すべての出力電圧バージョン
    10. 7.10 代表的特性
  8. 詳細説明
    1. 8.1 概要
    2. 8.2 機能ブロック図
    3. 8.3 機能説明
      1. 8.3.1 遅延スタートアップ
      2. 8.3.2 低電圧誤動作防止
      3. 8.3.3 反転レギュレータ
      4. 8.3.4 反転レギュレータのシャットダウン方法
    4. 8.4 デバイスの機能モード
      1. 8.4.1 不連続モードの動作
  9. アプリケーションと実装
    1. 9.1 アプリケーション情報
      1. 9.1.1 入力コンデンサ (CIN)
      2. 9.1.2 フィードフォワード・コンデンサ (CFF)
      3. 9.1.3 出力コンデンサ (COUT)
      4. 9.1.4 キャッチ・ダイオード
      5. 9.1.5 インダクタの選択
      6. 9.1.6 出力電圧リップルと過渡
      7. 9.1.7 オープン・コアのインダクタ
    2. 9.2 代表的なアプリケーション
      1. 9.2.1 LM2596 固定出力シリーズ降圧レギュレータ
        1. 9.2.1.1 設計要件
        2. 9.2.1.2 詳細な設計手順
          1. 9.2.1.2.1 WEBENCH® ツールによるカスタム設計
          2. 9.2.1.2.2 インダクタの選択 (L1)
          3. 9.2.1.2.3 出力コンデンサの選択 (COUT)
          4. 9.2.1.2.4 キャッチ・ダイオードの選択 (D1)
          5. 9.2.1.2.5 入力コンデンサ (CIN)
        3. 9.2.1.3 アプリケーション曲線
      2. 9.2.2 LM2596 可変出力シリーズ降圧レギュレータ
        1. 9.2.2.1 設計要件
        2. 9.2.2.2 詳細な設計手順
          1. 9.2.2.2.1 出力電圧のプログラム
          2. 9.2.2.2.2 インダクタの選択 (L1)
          3. 9.2.2.2.3 出力コンデンサの選択 (COUT)
          4. 9.2.2.2.4 フィードフォワード・コンデンサ (CFF)
          5. 9.2.2.2.5 キャッチ・ダイオードの選択 (D1)
          6. 9.2.2.2.6 入力コンデンサ (CIN)
        3. 9.2.2.3 アプリケーション曲線
    3. 9.3 電源に関する推奨事項
    4. 9.4 レイアウト
      1. 9.4.1 レイアウトのガイドライン
      2. 9.4.2 レイアウト例
      3. 9.4.3 熱に関する注意事項
  10. 10デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 10.1 デバイスのサポート
      1. 10.1.1 サード・パーティ製品に関する免責事項
      2. 10.1.2 開発サポート
        1. 10.1.2.1 WEBENCH® ツールによるカスタム設計
    2. 10.2 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    3. 10.3 サポート・リソース
    4. 10.4 商標
    5. 10.5 静電気放電に関する注意事項
    6. 10.6 用語集
  11. 11メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
  • NDH|5
  • NEB|5
  • KTT|5
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

出力コンデンサ (COUT)

出力をフィルタリングし、レギュレータのループ安定性を実現するには、出力コンデンサが必要です。スイッチング・レギュレータ・アプリケーション用に設計された、低インピーダンスまたは低 ESR の電解またはソリッド・タンタル・コンデンサを使用する必要があります。出力コンデンサを選択するとき、重要なパラメータは 100kHz の ESR、RMS リップル電流定格、電圧定格、容量値です。出力コンデンサでは、ESR の値が最も重要なパラメータです。

出力コンデンサには、上限および下限を持つ ESR 値が必要です。出力リップル電圧が低い場合は、ESR 値が低い必要があります。この値は、許容される最大出力リップル電圧、通常は出力電圧の 1%~2% によって決定されます。ただし、選択したコンデンサの ESR が非常に低いと、帰還ループが不安定になり、出力が発振する可能性があります。表に記載されているコンデンサ、または類似の種類を使用すると、あらゆる条件で適切な設計を行えます。

出力リップル電圧が非常に低い (15mV 未満) ことが要求される場合は、セクション 9.1.6 にあるポスト・リップル・フィルタについての記述を参照してください。

アルミ電解コンデンサの ESR 値は、容量値とその電圧定格に関係します。ほとんどの場合、高電圧の電解コンデンサほど ESR 値が低くなります (図 9-2 を参照)。多くの場合、出力リップル電圧を低くするには ESR 値も低いことが必要で、そのためには電圧定格が非常に高いコンデンサが必要です。

多くの場合、各種のスイッチャ設計の出力コンデンサを、3 種類か 4 種類のコンデンサ値と、いくつかの異なる電圧定格のみで満たすことができます。標準的なコンデンサ値、電圧定格、メーカーのコンデンサ・タイプについては、表 9-3表 9-4 を参照してください。

温度が -25℃を下回るときは、電解コンデンサをお勧めしません。温度が低いと ESR が劇的に増加し、通常は -25℃で 3 倍、-40℃では 10 倍になります。図 9-3 を参照してください。

低温時の ESR 仕様がはるかに優れていることから、温度が -25℃未満のときはソリッド・タンタル・コンデンサをお勧めします。

GUID-390AECC6-0523-4F37-8720-7F2AA7B06E11-low.png図 9-2 コンデンサの ESR とコンデンサの電圧定格との関係 (標準的な低 ESR の電解コンデンサ)