JAJSME9A July   2023  – September 2023 LM74912-Q1

PRODUCTION DATA  

  1.   1
  2. 特長
  3. アプリケーション
  4. 概要
  5. 改訂履歴
  6. ピン構成および機能
  7. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 スイッチング特性
    7. 6.7 標準的特性
  8. パラメータ測定情報
  9. 詳細説明
    1. 8.1 概要
    2. 8.2 機能ブロック図
    3. 8.3 機能説明
      1. 8.3.1 チャージ・ポンプ
      2. 8.3.2 デュアル・ゲート制御 (DGATE、HGATE)
        1. 8.3.2.1 バッテリ逆接続保護 (A、C、DGATE)
        2. 8.3.2.2 負荷切断スイッチ制御 (HGATE、OUT)
      3. 8.3.3 短絡保護 (CS+、CS-、ISCP)
      4. 8.3.4 過電圧保護およびバッテリ電圧センシング (SW、OV、UVLO)
      5. 8.3.5 低 IQ SLEEP モード (SLEEP、SLEEP_OV)
    4. 8.4 デバイスの機能モード
  10. アプリケーションと実装
    1. 9.1 アプリケーション情報
    2. 9.2 12V (代表値) バッテリ逆接続保護アプリケーション
      1. 9.2.1 12V バッテリ保護の設計要件
      2. 9.2.2 車載バッテリ逆接続保護
        1. 9.2.2.1 入力過渡保護:ISO 7637-2 パルス 1
        2. 9.2.2.2 AC 重畳入力の整流:ISO 16750-2 および LV124 E-06
        3. 9.2.2.3 入力マイクロ短路保護:LV124 E-10
      3. 9.2.3 詳細な設計手順
        1. 9.2.3.1 設計上の考慮事項
        2. 9.2.3.2 チャージ・ポンプ容量 VCAP
        3. 9.2.3.3 入力、電源、および出力容量
        4. 9.2.3.4 ホールドアップ容量
        5. 9.2.3.5 過電圧保護とバッテリ監視
        6. 9.2.3.6 短絡電流スレッショルドの選択
          1. 9.2.3.6.1 短絡保護用のスケーリング抵抗 RSET と RISCP の選択
      4. 9.2.4 MOSFET の選択:ブロッキング MOSFET Q1
      5. 9.2.5 MOSFET の選択:ホットスワップ MOSFET Q2
      6. 9.2.6 TVS の選択
      7. 9.2.7 アプリケーション曲線
    3. 9.3 設計のベスト・プラクティス
    4. 9.4 電源に関する推奨事項
      1. 9.4.1 過渡保護
      2. 9.4.2 12V バッテリ・システム用の TVS の選択
      3. 9.4.3 24V バッテリ・システム用の TVS の選択
    5. 9.5 レイアウト
      1. 9.5.1 レイアウトのガイドライン
      2. 9.5.2 レイアウト例
  11. 10デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 10.1 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    2. 10.2 サポート・リソース
    3. 10.3 商標
    4. 10.4 静電気放電に関する注意事項
    5. 10.5 用語集
  12. 11メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

低 IQ SLEEP モード (SLEEP、SLEEP_OV)

LM74912-Q1 は、低 IQ の SLEEP モード動作をサポートしています。このモードは、SLEEP ピンを Low (EN = High) にプルすることでイネーブルできます。SLEEP モードでは、デバイスは内部チャージ・ポンプと SW スイッチをオフにし、DGATE および HGATE 駆動をディセーブルにすることで、標準値 5.5μA の低消費電流を実現します。ただし、同時にデバイスは、標準オン抵抗 7Ω の内部低消費電力 MOSFET を経由して OUT ピンに接続された常時オンの負荷を起動します。このモードでは、デバイスは 100mA のピーク負荷電流をサポートできます。負荷が大きくなると、内部 MOSFET の両端での電圧降下が大きくなります。このデバイスは、標準 250mA の過電流スレッショルドにより、スリープ・モード中の過電流保護を提供します。スリープ・モード中に過電流が発生した場合、デバイスは内部 MOSFET スイッチを切断し、デバイスをラッチオフすることで内部 FET を保護します。追加の保護層として、SLEEP モードでデバイスが過熱した場合に備えて、SLEEP モードではサーマル・シャットダウンとラッチオフ機能も備えています。本デバイスをラッチ・モードから解除するには、ユーザーは SLEEP ピンまたは EN ピンを切り替える必要があります。

SLEEP モードでは、LM74912-Q1 は入力過電圧イベントに対する保護を行います。デバイスは、過電圧カットオフ (SLEEP_OV を C に接続) または過電圧クランプ・モード (SLEEP_OV を VOUT に接続) に構成でき、デフォルトの過電圧スレッショルドは標準 21V です。

SLEEP モード機能が不要な場合は、SLEEP ピンを EN に接続する必要があります。使用しない場合、SLEEP_OV ピンをフローティングのままにできます。

GUID-20220418-SS0I-GXBT-9BMN-P3QWJ2FPQM3X-low.svg図 8-6 LM74912-Q1 SLEEP モード

図 8-7 に示すように、SLEEP_OV ピンと OUT/C の間に外部ツェナー・ダイオードを追加することで、SLEEP モードでより高い過電圧スレッショルドを実現できます。この機能は、24V または 48V 電源システムの過電圧スレッショルドを構成するときに役立ちます。

GUID-20230630-SS0I-W4M7-2M0Q-MPXC6KN1TBBZ-low.svg図 8-7 SLEEP モードでの過電圧スレッショルドの拡張