JAJST00 February 2024 LMR38015
PRODUCTION DATA
LMR38015 は、ハイサイド (HS) およびローサイド ( LS) スイッチ (同期整流器) を内蔵した同期整流降圧コンバータです。LMR38015 は、制御されたデューティ サイクルでハイサイドおよびローサイドの NMOS スイッチをオンにすることにより、出力電圧の安定化を実現します。ハイサイド スイッチのオン時間中には、SW ピンの電圧がほぼ VIN まで上昇し、インダクタ電流 iL が (VIN - VOUT)/L の傾きで直線的に増加します。制御ロジックによってハイサイド スイッチがオフになると、貫通電流を防止するデッドタイムの経過後に、ローサイド スイッチがオンになります。インダクタ電流は、ローサイド スイッチを通して -VOUT / L の割合で放電されます。降圧コンバータの制御パラメータは、デューティ サイクル D = tON / TSW と定義されます。ここで、tON はハイサイド スイッチ ON 時間、TSW はスイッチング周期です。コンバータ制御ループは、デューティ サイクル D を調整することにより、出力電圧を一定に維持します。損失を無視できるような理想的な降圧コンバータでは、次の式のように、D は出力電圧に比例し、入力電圧に反比例します。D = VOUT / VIN。
LMR38015 は、固定周波数のピーク電流モード制御を採用しています。ピーク電流コマンドを調整することにより、高ゲイン電圧帰還ループを使用して、正確に安定化された出力電圧を得ることができます。ピーク インダクタ電流はハイサイド スイッチから検出され、ピーク電流スレッショルドと比較することにより、ハイサイド スイッチの ON 時間を制御します。電圧帰還ループは内部補償されているため、外付け部品が少なくて済み、設計が容易になり、ほとんどあらゆる組み合わせの出力コンデンサで安定して動作できます。このコンバータは、通常負荷状況では固定スイッチング周波数で動作します。軽負荷の状況では、LMR38015 は PFM モードで動作して高効率を維持するか、または、FPWM モードで動作して小さい出力電圧リップル、正確な出力電圧安定化、一定のスイッチング周波数を実現します。