JAJSQ05C may 1998 – march 2023 OPA2227 , OPA2228 , OPA227 , OPA228 , OPA4227 , OPA4228
PRODUCTION DATA
低ノイズのオペアンプ回路を設計するには、ノイズを引き起こす各種の要因について十分に考慮する必要があります。このような要因として、信号ソースからのノイズ、オペアンプ内で発生するノイズ、帰還ネットワーク抵抗からのノイズなどがあります。回路全体のノイズは、すべてのノイズ要素の二乗和平方根に等しくなります。
ソース・インピーダンスの抵抗の部分では、抵抗の平方根に比例する熱ノイズが発生します。この関係を、図 7-4 に示します。ソース・インピーダンスは一般に固定されているため、ノイズ全体に占める割合ができるだけ少なくなるよう、オペアンプと帰還抵抗を選択します。
ユニティ・ゲイン構成のオペアンプでソース・インピーダンスを変化させたときの合計ノイズを、図 7-4 に示します (帰還抵抗ネットワークを使用していないため、他にノイズの原因となるものはありません)。オペアンプでは、電圧ノイズと電流ノイズの両方が発生します。電圧ノイズは一般的に、オフセット電圧の時間によって変化する要素としてモデル化されます。電流ノイズは、入力バイアス電流の時間によって変化する要素としてモデル化され、ソース抵抗に反応して、ノイズの電圧要素を形成します。したがって、特定のアプリケーションに対する最小ノイズのオペアンプは、ソース・インピーダンスによって異なります。ソース・インピーダンスが小さい場合は、電流ノイズは無視できるもので、通常は電圧ノイズが大部分を占めます。ソース・インピーダンスが大きい場合は、電流ノイズが大部分を占めることがあります。
反転型と非反転型の両方のオペアンプについて、回路構成とゲインを、図 7-5 に示します。ゲインが存在する回路構成では、帰還ネットワーク抵抗もノイズの原因となります。オペアンプの電流ノイズは帰還抵抗に反応して、さらにノイズを発生させます。一般的には、帰還抵抗の値を選択して、これらのノイズ発生源を無視できる程度まで下げることができます。両方の構成について、合計ノイズの計算式を次の図に示します。
OPA227 と OPA228 のノイズをテストするために使用する 0.1Hz~10Hz のバンドパス・フィルタを、図 7-6 に示します。このフィルタ回路は、テキサス・インスツルメンツの FilterPro ソフトウェア (www.tij.co.jp から入手できます) を使用して設計されています。ノイズ・テスト用の OPA227 および OPA228 の構成を、図 7-7 に示します。