JAJSD65C february 2017 – february 2023 PGA460-Q1
PRODUCTION DATA
構成 / ステータス・コマンドは、以下の目的で使用します。
構成 / ステータス・コマンドが発行される場合には、残りのデータは、ビット的な通信を使って転送されます。このデータには、論理 1 と論理 0 がエンコードされています (図 7-11を参照)。図 7-15 および 図 7-16 に、構成 / ステータス・コマンドの全体を示します。
ここに示すように、それぞれの構成 / ステータス・コマンド・フレームは、サブコマンド・フィールド、データ・フィールド、フレーム・チェックサムという 3 つのデータ・セグメントで構成されています。サブコマンドは、4 ビットのインデックス・フィールドによって定義されており、順序が決まっています。それぞれのサブコマンドごとに、フレームのデータ・セグメントにおけるデータ長が異なる可能性があります。表 7-2に、すべての PGA460-Q1 サブコマンドをインデックス順に示します。
インデックス | 説明 | データ長 (ビット) | アクセス | EE | |
---|---|---|---|---|---|
0 | 温度の値 | 8 | R | N | |
1 | トランスデューサの周波数診断値 | 8 | 24 | R | N |
減衰時間の診断値 | 8 | ||||
ノイズ・レベルの診断値 | 8 | ||||
2 | ドライバ周波数 (FREQ) | 8 | R/W | Y | |
3 | プリセット 1 バースト・パルス数 (P1_PULSE) | 5 | 18 | R/W | Y |
プリセット 2 バースト・パルス数 (P2_PULSE) | 5 | ||||
スレッショルド・コンパレータ・デグリッチ (THR_CMP_DEG) | 4 | ||||
バースト・パルスのデッドタイム (PULSE_DT) | 4 | ||||
4 | プリセット 1 記録時間の長さ (P1_REC) | 4 | 8 | R/W | Y |
プリセット 2 記録時間の長さ (P2_REC) | 4 | ||||
5 | プリセット 1 スレッショルド割り当て (P1_THR_0~P1_THR_15)(1) | 124 | R/W | N | |
6 | プリセット 2 スレッショルド割り当て (P2_THR_0~P2_THR_15)(1) | 124 | R/W | N | |
7 | バンドパス・フィルタ帯域幅 (BPF_BW) | 2 | 42 | R/W | Y |
初期 AFE ゲイン (GAIN_INIT) | 6 | ||||
ローパス・フィルタのカットオフ周波数 (LPF_CO) | 2 | ||||
非線形スケーリング・ノイズ・レベル (NOISE_LVL) | 5 | ||||
非線形スケーリング指数 (SCALE_K) | 1 | ||||
非線形スケーリング時間オフセット (SCALE_N) | 2 | ||||
温度スケール・ゲイン (TEMP_GAIN) | 4 | ||||
温度スケール・オフセット (TEMP_OFF) | 4 | ||||
P1 デジタル・ゲイン開始スレッショルド (P1_DIG_GAIN_LR_ST) | 2 | ||||
P1 デジタル長距離ゲイン (P1_DIG_GAIN_LR) | 3 | ||||
P1 デジタル短距離ゲイン (P1_DIG_GAIN_SR) | 3 | ||||
P2 デジタル・ゲイン開始スレッショルド (P2_DIG_GAIN_LR_ST) | 2 | ||||
P2 デジタル長距離ゲイン (P2_DIG_GAIN_LR) | 3 | ||||
P2 デジタル短距離ゲイン (P2_DIG_GAIN_SR) | 3 | ||||
8 | 時変ゲイン割り当て (TV_GAIN0~TV_GAIN6) | 56 | R/W | Y | |
9 | ユーザー・データ・メモリ (USER_1~USER_20) | 160 | R/W | Y | |
10 | 周波数診断ウィンドウ長 (FDIAG_LEN) | 4 | 46 | R/W | Y |
周波数診断開始時間 (FDIAG_START) | 4 | ||||
周波数診断エラー時間スレッショルド (FDIAG_ERR_TH) | 3 | ||||
飽和診断レベル (SAT_TH) | 4 | ||||
P1 非線形スケーリング (P1_NLS_EN) | 1 | ||||
P2 非線形スケーリング (P2_NLS_EN) | 1 | ||||
電源過電圧シャットダウン・スレッショルド (VPWR_OV_TH) | 2 | ||||
スリープ・モード・タイマ (LPM_TMR) | 2 | ||||
電圧診断スレッショルド (FVOLT_ERR_TH) | 3 | ||||
AFEゲイン範囲 (AFE_GAIN_RNG) | 2 | ||||
低消費電力モード・イネーブル (LPM_EN) | 1 | ||||
時間および温度のデカップリング選択 (DECPL_TEMP_SEL) | 1 | ||||
時間および温度のデカップリング値 (DECPL_T) | 4 | ||||
電流制限ディセーブル (DIS_CL) | 1 | ||||
予約済み | 1 | ||||
プリセット 1 ドライバ電流制限 (CURRENT_LIM1) | 6 | ||||
プリセット 2 ドライバ電流制限 (CURRENT_LIM2) | 6 | ||||
11 | エコー・データ・ダンプ・イネーブル (DATADUMP_EN) | 1 | 8 | R/W | N |
EEPROM プログラミング・パスワード (0xD) | 4 | ||||
EEPROM プログラミング成功 (EE_PRGM_OK) | 1 | ||||
EEPROM 再ロード (EE_RLOAD) | 1 | ||||
EEPROM プログラム (EE_PRGM) | 1 | ||||
12 | エコー・データ・ダンプ値(2) | 1024 | R | N | |
13 | EEPROM ユーザー・バルク・コマンド (0x00~0x2B)(3) | 352 | R/W | Y | |
14 | 予約済み | ||||
15 | EEPROM CRC 値 (EE_CRC) THR_CRC 値 (THR_CC) | 16 | R | Y |
フレーム・チェックサム値は、コントローラ・デバイスでもペリフェラル・デバイスでも生成され、データ・フィールドの後に追加されます。この値は、フレーム内のすべてのビットに対するキャリーオーバー (桁上がり) を伴う 8 ビット合計を反転したものです。チェックサム計算は、最上位ビット (MSB) からバイト単位で実行されます。この MSB は、PGA460-Q1 書き込み動作時には読み取り-書き込み (R/W) ビットであり、PGA460-Q1 読み取り動作時にはデータ・フィールドの MSB です。チェックサム・フィールドの計算対象となるビット数が 8 の倍数でない場合、最も近い 8 の倍数になるまで、後にゼロ・パディング (ゼロ埋め) してチェックサム演算を行います。ゼロ・パディングは、チェックサム計算にのみ必要とされるものです。ゼロ・パディングのビットは、IO-TCI インターフェイス経由で実際には送信しないでください。
次の例は、サブコマンド・インデックス 7 (42 データ・ビット) の PGA460-Q1 書き込み動作を示すフレーム・チェックサム計算の 1 つの例です。
次の例は、サブコマンド・インデックス 8 の PGA460-Q1 読み取り動作を示すフレーム・チェックサム計算の 2 番目の例です。
さらに、PGA460-Q1デバイスは、PGA460-Q1 書き込み動作が発行されたときに、正しいデータ転送が行われたことを示すアクノリッジ・ビット応答を実装しています。この場合、構成 / ステータス・コマンドの期間が正しく検出されないと、PGA460-Q1デバイスは、アクノリッジ・ビットを発行します。構成 / ステータス・コマンドの期間が正しく検出されたにもかかわらず、転送されたフレームのチェックサムが正しくない場合、PGA460-Q1デバイスは、論理 0 アクノリッジを送信します。構成 / ステータス・コマンドの期間が正しく検出されて、チェックサム値が正しいチェックサムと一致した場合、PGA460-Q1 デバイスは、論理 1 アクノリッジを送信します。
ビット的な通信を実施しているとき (PGA460-Q1 が構成 / ステータス・コマンドをアクティブに処理中) に、ビット・ストリームが別の時間コマンド (実行または構成のいずれか) によって中断されると、PGA460-Q1 デバイスは、このイベントをビット時間イベントとしてデコードします。この場合、元の構成 / ステータス・コマンドの実行は、タイムアウト・エラー・イベントに達するまで継続されます。または、連続データ転送の場合には、誤って転送されたフレームが PGA460-Q1 フレーム・チェックサムによって無効になります。ビット・ストリームが有効であるが想定よりも長い場合、PGA460-Q1 は、正しく転送されたフレームに基づいて実行し、残りのビット・ストリームは無視されます。
PGA460-Q1 アイドル状態のとき、パルス持続時間がいずれかのコマンドの制限値を外れた時間コマンドを受信した場合、この条件は無視されて、PGA460-Q1 デバイスは、有効な時間コマンドを受信するまでアイドル状態を維持します。この場合、PGA460-Q1 は、論理 0 アクノリッジを返しません。