JAJSGM4 December 2018 SN55HVD233-SEP
PRODUCTION DATA.
SN55HVD233-SEP は、特に厳しい放射線環境向けに設計されているため、±16V までのクロスワイヤ保護、過電圧保護、および接地損失保護といった機能のほか、過熱 (サーマル・シャットダウン) 保護機能も搭載しています。また、-7V~12Vの広い同相電圧範囲で動作します。このトランシーバは、マイクロプロセッサ、FPGA、またはASIC上のホストCANコントローラと、衛星アプリケーションで使用される差動CANバスとの間のインターフェイスになります。
モード: SN55HVD233-SEP の RS (ピン 8) を使用して、高速、勾配制御、および低消費電力スタンバイ・モードの 3 つの動作モードを選択できます。ピン8を直接グランドに接続して高速モードの動作を選択すると、立ち上がり/立ち下がり勾配の制限なしに、ドライバ出力トランジスタが可能な限り高速にオン/オフのスイッチングを実行できます。立ち上がり/立ち下がり勾配はピンの出力電流に比例するため、この勾配はピン8とグランドの間に抵抗を接続することにより調整できます。抵抗値 0Ω で勾配制御を実装した場合、シングルエンド・スルーレートは約 38V/µs となり、50kΩ までの抵抗値では約 4V/µs のスルーレートが得られます。勾配制御の詳細については、アプリケーションと実装セクションを参照してください。
SN55HVD233-SEP は、ピン 8 に HIGH ロジック・レベルが印加されると、低電流のスタンバイ (リッスンのみ) モードへ移行し、このモードでは、ドライバのスイッチがオフになり、レシーバはアクティブのまま保持されます。ローカル・プロトコル・コントローラがバスへメッセージを送信する必要がある場合は、この低電流スタンバイ・モードを元に戻す必要があります。ループバック・モードの詳細については、アプリケーション情報セクションを参照してください。
ループバック: SN55HVD233-SEP のループバック LBK ピン 5 がロジック HIGH になると、バス出力とバス入力が高インピーダンス状態になります。残りの回路はアクティブに維持され、ドライバからレシーバへのループバックに利用可能なため、バスに干渉することなく自己診断ノード機能に使用できます。
CANバスの状態: デバイスの通電動作中、CANバスにはドミナントとリセッシブという2つの状態があります。ドミナント・バス状態とは、バスが差動で駆動される場合をいい、DおよびRピンがLOWになります。リセッシブ・バス状態とは、バスがVCC/2に、レシーバの高抵抗の内部入力抵抗RINによりバイアスされる場合をいい、DおよびRピンがHIGHになります(バスの状態(物理的ビット表現)およびリセッシブ同相バイアスとレシーバの概略図を参照)。