JAJSRD1B August 2014 – February 2024 THS4541
PRODUCTION DATA
出力に関する検討事項は、AC 結合の設計と同じです。出力は AC 結合であっても、入力を DC 結合にすることは可能です。AC 結合出力を持つ DC 結合入力には、ソースがグランド基準の場合に、入力 Vicm を下に移動させる利点があります。ソースが THS4541 に対して DC 結合されている場合 (図 7-3 を参照)、入力回路の両側を DC 結合にして差動バランスを保つ必要があります。通常、無信号入力側には、ソースにミッドレンジまでバイアスされる Rg 素子を配置します。このミッドスケール参照により、出力における平衡差動型スイングは Vocm に近づきます。多くの場合、DC 結合やバイポーラ入力アプリケーションでの Rg は単純に接地されます。この構成では、ソースがグランド近くでスイングする場合、平衡差動型出力となります。ソースがグランドから正の電圧にスイングする場合、Rg を接地することにより、Vocm における 2 つの出力 (入力側が接地されている場合) からスイングの 1 極性に対してユニポーラ出力差動スイングが発生します。Rg2 を入力信号に対して予想されるミッドポイントまでバイアスすると、Vocm 付近で差動出力スイングが発生します。
DC 結合入力に関する重要な検討事項の 1 つは、出力から Rf および Rg を通ってソースに戻るコモン モード バイアス電流が、Vocm によって両側のフィードバックに発生することです。入力バランシング ネットワークがない場合は、ソースがこの DC 電流をシンクまたはソースする必要があります。もう 1 つの Rg 素子の入力信号範囲とバイアスを設定して、Vocm から Rf と Rg (可能なら Rs も) を通って Vin までの分割電圧が、デバイスの範囲内に収まっている入力ピンで入力 Vicm を確立していることを確認します。平均ソースがグランドにある場合、THS4541 の負のレール入力段は、正の単一電源と正の出力 Vocm の設定を使用するアプリケーションという範囲内になります。これは、この DC 電流によって、平均 FDA 入力の加算結合部がグランドよりも負側から正の電圧にまで引き上げられるためです (FDA の V+ および V- 入力ピンの電圧の平均)。