JAJSK94 December 2020 THS4567
PRODUCTION DATA
TIA として構成された FDA のノイズ計算を簡素化するため、回路を全く同一の 2 つの部分に分割し、それぞれの半分を独立したオペアンプ回路として扱います。TIA として構成されたオペアンプのノイズは、「高速アンプのトランスインピーダンスの考慮事項」に示され、式 1 にも同じことを記載しています。等価ノイズ回路を 図 8-1 に示します。図 8-1 のアンプ電圧ノイズ eNOP は、THS4567 の規定入力換算電圧ノイズ (eN) を 1.414 で割った値です。この方法により、FDA を同一かつ非相関の 2 つの半分として分析することが可能になります。FDA の合計ノイズは、各半分のノイズの合計に 1.414 を掛けたものです。
TIA の合計ノイズを最小限に抑えるため、回路設計者は次のことを行う必要があります。
フォトダイオードの逆バイアスを大きくすることで、その容量を最小限に抑えることができます。THS4567 の入出力同相モードは独立して制御可能です。独立制御機能により、回路設計者はフォトダイオードのアノードを負の電源電圧に近づけ、カソードを正の電源電圧に近づけて接続することで、フォトダイオードの逆バイアスを最大化できます。次に、次の段の ADC の入力同相モード範囲と一致するように、出力同相モードを設定します。標準オペアンプ TIA では、入力同相モードを正電源の近くにバイアスして、アンプの出力スイングを最大化します。このバイアス構成によりフォトダイオードの逆バイアスが制限され、フォトダイオードの入力容量が増加します。THS4567 デバイスは、式 1 の各寄与ソースからのノイズ源を最適化することで、システム全体のノイズを低減するよう最適化されています。
ここで、