JAJSP66A september 2022 – may 2023 TMP1827
PRODUCTION DATA
このコマンドは、システムの電源投入後に、ホストがバス上の各デバイスの 64 ビット・アドレスを識別するために使用します (図 9-21 を参照)。また、ホストが後でシステムに追加された新しいデバイスを検出するために使用することもできます。シングル・デバイス・バスの場合、ホストはこのコマンドをスキップし、代わりに SKIPADDR または OVD_SKIPADDR コマンドを使用してデバイスにアクセスできます。
図 9-21 の右側のフローに示すように、Device Configuration-2 レジスタの ARB_MODE ビットが 11b に設定されていて高速アービトレーション・モードがイネーブルの場合、デバイスはバス上の送信ビットをチェックします。デバイスが読み取ったビット値がデバイスが送信したビット値と異なる場合、デバイスは次のバス・リセットまでコマンドに応答しなくなります。読み取ったビット値が一致したデバイスは応答を続け、64 番目のビットまで一致したデバイスは、ステータス・レジスタの ARB_DONE ビットを 1b に設定し、次の SEARCHADDR コマンドには応答しなくなります。この調停機能により、ホストは従来の SEARCHADDR コマンドを使用した複雑でメモリ集中型の時間がかかる検出方法を実行せずに、デバイスを高速に検出できます。同時に、バス上で問題が発生した場合は、ホストはブロードキャスト書き込みを実行し、調停モードをディセーブルしてからイネーブルにして、高速アービトレーション・モードを再開できます。
デバイスには最適化された調停モードもあり、これは ARB_MODE ビットを 10b に設定するとイネーブルになります。デバイスは送信ビットをチェックし、デバイスがロジック 1 を送信したときにロジック 0 を検出した場合、次の SEARCHADDR コマンドが送信されるまで、デバイスは SEARCHADDR コマンドに応答しなくなります。64 ビットすべてを送信できたデバイスがバスを獲得し、ステータス・レジスタの ARB_DONE ビットを 1b に設定して、次の SEARCHADDR コマンドには応答しなくなります。最適化された調停モードでは、ホストは複雑なメモリ構造を管理してバス上のデバイスを識別する必要がなく、従来のソフトウェア検索アルゴリズムを引き続き使用できます。
ホストが FFFFFFFFh を受信した場合は、デバイスの検索を停止する必要があります。ホストは調停モードをディセーブルにして ARB_DONE ステータスをクリアし、既存のバスに追加された新しいデバイスを検索する場合にのみイネーブルにする必要があります。