JAJSHG1E may 2019 – june 2023 TMS320F28384D , TMS320F28384D-Q1 , TMS320F28384S , TMS320F28384S-Q1 , TMS320F28386D , TMS320F28386D-Q1 , TMS320F28386S , TMS320F28386S-Q1 , TMS320F28388D , TMS320F28388S
PRODUCTION DATA
デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。
TMS320F2838x は強力な 32 ビット浮動小数点リアルタイム・マイクロコントローラ・ユニット (MCU) で、産業用ドライブやサーボ・モーター制御、太陽光インバータおよびコンバータ、デジタル電源、電気自動車、DSP およびセンシング・アプリケーションなどの高度な閉ループ制御アプリケーション向けに設計されています。F2838x はデュアル・コアの C28x アーキテクチャに加えて、新しいコネクティビティ・マネージャをサポートしており、重要な通信タスクの負荷を受け持つことで、システムの性能を大幅に向上できます。内蔵のアナログおよび制御ペリフェラルと、EtherCAT やイーサネットなどの高度なコネクティビティ・ペリフェラルも使用できるため、リアルタイム制御とリアルタイム通信アーキテクチャを統合でき、マルチコントローラ・システムの要件が減少します。
デュアル・リアルタイム制御サブシステムは、テキサス・インスツルメンツの 32 ビット C28x 浮動小数点 CPU を基礎としており、コアごとに 200MHz の信号処理能力があります。C28x CPU は TMU アクセラレータにより、変換やトルク・ループ計算で一般的な三角関数の演算を高速に実行でき、さらに高速化が可能です。
F2838x リアルタイム・マイクロコントローラ・ファミリには、2 つの CLA リアルタイム制御コプロセッサが搭載されています。この CLA は独立した 32 ビットの浮動小数点プロセッサであり、メイン CPU と同じ速度で動作します。この CLA は、ペリフェラルのトリガに応答し、メインの C28x CPU と同時にコードを実行します。この並列処理能力により、リアルタイム制御システムの計算能力が実質的に 2 倍になります。CLA を使って時間に制約のある機能へのサービスを行うことで、メインの C28x CPU は、他のタスク、たとえば通信や診断を自由に実行できます。デュアル C28x+CLA アーキテクチャにより、各種のシステム・タスクをインテリジェントに分割できます。たとえば、1 つの C28x+CLA コアを速度と位置の追跡に使用し、もう 1 つの C28x+CLA コアはトルクと電流ループの制御に使用できます。
コネクティビティ・マネージャ・サブシステムは、Cortex-M4 CPU を基礎とし、EtherCAT、イーサネット、MCAN (CAN FD)、AES などの高度な通信 IP にアクセスできます。
TMS320F2838x は、エラー訂正コード (ECC) 付きの最大 1.5MB (CPU ごとに 512KB) のフラッシュ・メモリと、最大 312KB (C28x CPU1 および CPU2 に合計 216KB、Cortex-M4 に 96KB) の SRAM をサポートします。デバイスでは、コード保護のため 2 つの 128 ビットのセキュア・ゾーンも使用できます。
高性能のアナログおよび制御ペリフェラルも F2838x MCU に内蔵されており、さらにシステムの統合が可能になります。4 つの独立した 16 ビット ADC により、複数のアナログ信号を正確かつ効率的に管理でき、最終的にシステムのスループットが向上します。シグマ-デルタ・フィルタ・モジュール (SDFM) は、シグマ-デルタ変調器との組み合わせで動作し、絶縁電流シャント測定を可能にします。ウィンドウ・コンパレータ付きのコンパレータ・サブシステム (CMPSS) により、電流制限条件を超過した、または条件が満たされていない場合に、電源段を保護できます。これ以外のアナログおよび制御ペリフェラルとして、DAC、PWM、eCAP、eQEP、その他のペリフェラルがあります。
EMIF、CAN モジュール (ISO 11898-1/CAN 2.0B 準拠)、EtherCAT、イーサネット、MCAN (CAN FD) などのペリフェラルにより、F2838x のコネクティビティが拡張されます。最後に、MAC および PHY 付きの USB 2.0 ポートにより、ユーザーはアプリケーションに USB (Universal Serial Bus) 接続を簡単に追加できます。