JAJSP20 November 2024 TPD4S480
PRODUCTION DATA
TPD4S480 は、シングル チップの USB Type-C ポート保護デバイスで、48V の VBUS への短絡過電圧および IEC ESD 保護を行います。
USB Type-C コネクタのリリース以降、USB Type-C 用でありながら、USB Type-C の仕様を満たしていない多くの製品やアクセサリがリリースされました。このような例の 1 つに USB Type-C パワー デリバリ アダプタがありますが、これは VBUS ライン上にしか高電圧を印加しません。USB Type-C に関する別の懸念として、小さなコネクタのピンが互いに近接して配置されているため、コネクタの機械的なねじれや水平方向のずれによってピン間が短絡することがあります。これによって、48V VBUS が CC および SBU ピンと短絡するおそれがあります。また、Type-C コネクタのピンが互いに近接して配置されていることから、破片や湿気により 48V VBUS ピンが CC および SBU ピンと短絡する危険も高まっています。
これらの理想的でない機器や機械的事象が存在するため、CC および SBU ピンは 5V 以下の電圧でのみ動作するにもかかわらず、48V 許容にする必要があります。TPD4S480 は CC および SBU ピンの過電圧保護を行うため、通常の動作に影響を与えずに CC および SBU ピンを 48V 許容にできます。このデバイスは、SBU および CC ラインと直列に高電圧 FET を配置します。OVP スレッショルドを超える電圧がこれらのラインに検出された場合、高電圧スイッチが開き、システムの他の部分を、コネクタに存在している高電圧の状況から絶縁します。
内蔵の VBUS 分圧回路と FET ドライバにより、EPR 動作に適した定格を持たない PD コントローラでも EPR 電圧範囲で安全に動作することができます。GPIO でイネーブルにしたとき、または VBUS が 24V を超えたとき自動的に、TPD4S480 はオプションの外部ブロッキング FET をディセーブルし、分圧器をイネーブルします。この動作により、20V 定格の PD コントローラが保護されるため、既存の VBUS センス回路を使用できます。
最後に、ほとんどのシステムでは外部ピンについて IEC 61000-4-2 システム レベルの ESD 保護が必要です。TPD4S480 には、CC1、CC2、SBU1、SBU2 ピンの IEC 61000-4-2 ESD 保護が内蔵されているため、コネクタの外部に高電圧 TVS ダイオードを配置する必要がありません。
部品番号 | パッケージ | 本体サイズ (公称) |
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TPD4S480 | RUK (WQFN、20) | 3mm × 3mm |