JAJS324C February 2008 – October 2023 TPS2550 , TPS2551
PRODUCTION DATA
このデバイスの用途の 1 つは、ユニバーサル・シリアル・バス (USB) アプリケーションでの電流制限です。初期の USB インターフェイスは、低~中帯域幅の PC 周辺機器 (キーボード、プリンタ、スキャナ、マウスなど) 用に設計された 12Mb/s または 1.5Mb/s の多重化シリアル・バスでした。帯域幅拡大の要求が高まるにつれて、USB 2.0 規格が導入され、最大データ・レートは 480Mb/s に増加しました。4 線式 USB インターフェイスは、ペリフェラルを動的に接続 / 取り外し (ホットプラグ / アンプラグ) できるように考案されています。差動データ用に 2 本のライン、5V 電力分配用に 2 本のラインが用意されています。
USB データは 3.3V レベルの信号ですが、長いケーブルにわたって複数のハブを通して電力が分配される場合の電圧降下を許容するため、電力は 5V で分配されます。各ファンクションは、5V 入力または自身の内部電源から自身のレギュレートされた 3.3V を生成する必要があります。USB 仕様では、最大供給電流に応じて 2 種類のデバイス・クラスに分類されます。ローパワーに分類されたデバイスは、規格の定義に従い、最大 100mA の電流を供給できます。ハイパワーに分類されたデバイスは、最大 500mA の電流を供給できます。電流制限パワー・スイッチの電流制限の下限 (その値を上回る電流分が制限される) が、目的のアプリケーションの消費電流の最大値を上回っていることが重要です。電流制限スレッショルドを検討する際は常に、最新の USB 規格を参照してください。
USB 仕様では、ハブとファンクションという 2 種類のデバイスが定義されています。USB ハブとは、各種 USB デバイスが接続するための複数のポートを備えたデバイスであり、セルフ・パワー (SPH) またはバス・パワー (BPH) とすることができます。ファンクションとは、バスを介してデータまたは制御情報を送受信できる USB デバイスのことです。USB ファンクションは、USB ハブに組み込むことができます。USB ファンクションは、以下に示す 3 つのタイプのいずれかとすることができます。
SPH と BPH はデータと電力を下流のファンクションに分配します。TPS2550/51 は、1 つの USB ポートで必要とされるよりも高い電流能力を備えているため、複数の下流ポートに電力を供給できます。