JAJSPT5 November 2023 TPS61033-Q1 , TPS610333-Q1
PRODUCTION DATA
インダクタの選択は、定常状態動作、過渡動作、ループ安定性に影響を及ぼすため、インダクタは、電源レギュレータ設計で最も重要な部品です。インダクタには、インダクタの値、飽和電流、DC 抵抗 (DCR) という 3 つの重要な仕様があります。
TPS61033-Q1 は、0.37µH から 2.9µH の間のインダクタ値で動作するよう設計されています。式 6 から 式 8 を使って、そのアプリケーションのインダクタのピーク電流を計算します。ワーストケースの電流を計算するには、アプリケーションの最小入力電圧、最大出力電圧、最大負荷電流を使用します。十分な設計マージンを確保するには、公差を -30% で、電力変換効率が低いインダクタ値を計算用に選択します。
昇圧レギュレータのインダクタ DC 電流は、式 6 で計算できます。
ここで、
インダクタのリップル電流は、式 7 で計算されます。
ここで、
したがって、インダクタのピーク電流は 式 8 で計算されます。
通常、最大出力電流を得るために、インダクタのピーク ツー ピーク電流を平均インダクタ電流の 40% 未満とすることを推奨します。より大きい値のインダクタでリップルが小さいほど、インダクタ内の磁気ヒステリシス損失と EMI が減少します。ただし、同時に負荷過渡応答時間が長くなります。インダクタの飽和電流は、計算されたピーク インダクタ電流よりも大きくする必要があります。表 8-2 に、TPS61033-Q1 の推奨インダクタを示します。
部品番号(1) | L (µH) | DCR 最大値 (mΩ) | 飽和電流 (A) | サイズ (LxWxH) | メーカー |
---|---|---|---|---|---|
XGL4020-471MEC | 0.47 | 5.1 | 6.1 | 4 x 4 x 2.1 | Coilcraft |
XGL4020-102MEC | 1 | 9.0 | 3.8 | 4 x 4 x 2.1 | Coilcraft |