JAJSL74A March 2021 – January 2024 TPS62901
PRODUCTION DATA
AEE モードになるように MODE/S-CONF ピンを設定すると、TPS62901 はコンバータのスイッチング周波数を自動的に調整することで、入力電圧および出力電圧の全範囲にわたって最大の効率を実現します。これは、コンバータのオフ時間の予測値を設定することで実現されます。スイッチ・モード・コンバータの効率は、変換時の電力損失によって決まります。VOUT が減少した場合、VIN が増加した場合、またはその両方の場合、効率は低下します (式 4 を参照)。デューティ・サイクル範囲 (VOUT/VIN 比) の全体にわたって高い効率を維持するため、リップル電流を維持しながらスイッチング周波数が調整されます。
TPS62901 の AEE 機能は、入力電圧と出力電圧に応じてパワーセーブ・モードのオン時間 (TON) を調整し、最大効率を維持します。定常動作でのオン時間は、式 5 を使って推定できます。
式 6 に、インダクタ・リップル電流、スイッチング周波数、デューティ・サイクルの関係を示します。
各種デューティ・サイクルでスイッチング損失を減らし高い効率を維持することで、効率は向上します。一方、リップル電流の振幅は、電流制限に達することなく、最大出力電流を供給できるほど十分小さく維持されます。特に、固定周波数コンバータの効率を大幅に低下させる VOUT 値の低下の際に、AEE 機能は各種デューティ・サイクルでの効率を向上させます。またこの機能は、高い VIN から低い VOUT への変換の際の非常に小さいデューティ・サイクルを補償します。そのような変換の場合、その他のトポロジでは制御範囲が制限されます。