JAJSDX1 September 2017 UCC256303
PRODUCTION DATA.
デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。
バースト・モード設定インターフェイスにより、入力電圧に応じて変化するバースト・モード閾値電圧(VLL)の設定が可能です。これにより、VIN範囲全体にわたって安定したバースト閾値が実現し、VIN範囲全体にわたって効率曲線がより安定したものになります。
VLL電圧とBLKピン電圧の間には次の関係があります。
この式では、VLLはバースト・モード閾値電圧、VBLKはBLKピン電圧で、aとbという2つのパラメータを2つの外付け抵抗で設定できます。
ソフトスタートが完了すると、検知されたBLKピン電圧が、バッファによりIC内部からLL/SSピンに印加されます。以下の図に示すとおり、これにより、設定抵抗RLLUpperとRLLLowerを流れる電流に差が生じます。LL/SSピンに流入する電流の差は、定倍され、250kΩの抵抗RLLに印加されます。RLLの電圧をVLLとして用います。
そこでVLLとVBLKの関係が次のように導き出されます。
Equation 69を並べ替えるとEquation 70になります。
RLLUpperとRLLLowerを求めるには、2組の(VLL、VBLK)値が必要です。VBLKはBLKピンから直接測定できます。VLLレベルは、帰還オプトカプラ・エミッタとGNDの間に10kΩの抵抗を入れることによって測定できます。10kΩの抵抗で測定された電圧がV10kだと仮定します。そこでVLL電圧は次のように計算できます。
RLLUpperを削除します。これにより、VLL電圧はその最小値である0.7Vとなりますが、この値は内部回路設計で決まります。それから負荷電流を望ましいバースト・モード閾値負荷レベルに調整し、この条件で電力段がバーストしないことを確認します。例えば、10%負荷が望ましいバースト・モード閾値レベルだとします。10Aを全負荷条件とし、負荷電流を1Aに設定します。負荷電流を設定したら、入力電圧を2種類の電圧に変更し、2種類の測定値を記録します(V10k、VBLK)。そこでEquation 70およびEquation 71に基づき、RLLUpperとRLLLowerの解を出すことができます。
この例では、2次抵抗が402kΩ、1次抵抗が732kΩとなります。