7 まとめ

ここまでの結果を考慮すると、アナログ電圧トラッキングを使用する動的な電流制限は、昇降圧コントローラの効率的で信頼性の高い機能であるということになります。ATRK 機能が昇降圧コントローラの動作から独立しているため、電源設計者はコンバータの出力負荷電流を非同期的に制御できます。ATRK ループ用に設計したデジタル・コントローラの応答は、ADC サンプリング周波数と分解能が高いマイコンを使用することで改善できます。さらに、マイコン DAC の分解能は ATRK 閉ループの安定性において重要な役割を果たすため、高分解能 DAC が推奨されます。これとは別に、COMP ピンの補償の帯域幅を広げることで、デジタル・コントローラの応答性を向上させることができます。これによって、デジタル・コントローラの帯域幅の選択範囲を拡大できます。