JAJS131I July   2000  – June 2024 UCC28C40 , UCC28C41 , UCC28C42 , UCC28C43 , UCC28C44 , UCC28C45 , UCC38C40 , UCC38C41 , UCC38C42 , UCC38C43 , UCC38C44 , UCC38C45

PRODUCTION DATA  

  1.   1
  2. 特長
  3. アプリケーション
  4. 概要
  5. デバイス比較表
  6. ピン構成および機能
  7. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 代表的特性
  8. 詳細説明
    1. 7.1 概要
    2. 7.2 機能ブロック図
    3. 7.3 機能説明
      1. 7.3.1  ピンの詳細説明
        1. 7.3.1.1 COMP
        2. 7.3.1.2 FB
        3. 7.3.1.3 CS
        4. 7.3.1.4 RT/CT
        5. 7.3.1.5 GND
        6. 7.3.1.6 OUT
        7. 7.3.1.7 VDD
        8. 7.3.1.8 VREF
      2. 7.3.2  低電圧誤動作防止
      3. 7.3.3  ±1% の内部基準電圧
      4. 7.3.4  電流センスと過電流制限
      5. 7.3.5  放電電流の変動の低減
      6. 7.3.6  発振器の同期
      7. 7.3.7  ソフト スタートのタイミング制御
      8. 7.3.8  イネーブルおよびディセーブル
      9. 7.3.9  スロープ補償
      10. 7.3.10 電圧モード
    4. 7.4 デバイスの機能モード
      1. 7.4.1 通常動作
      2. 7.4.2 UVLO モード
  9. アプリケーションと実装
    1. 8.1 アプリケーション情報
    2. 8.2 代表的なアプリケーション
      1. 8.2.1 設計要件
      2. 8.2.2 詳細な設計手順
        1. 8.2.2.1  入力バルク容量と最小バルク電圧
        2. 8.2.2.2  トランスの巻線比と最大デューティ サイクル
        3. 8.2.2.3  トランスのインダクタンスとピーク電流
        4. 8.2.2.4  出力コンデンサ
        5. 8.2.2.5  電流検出ネットワーク
        6. 8.2.2.6  ゲート ドライブ抵抗
        7. 8.2.2.7  VREF コンデンサ
        8. 8.2.2.8  RT/CT
        9. 8.2.2.9  スタートアップ回路
        10. 8.2.2.10 電圧帰還補償
          1. 8.2.2.10.1 電力段の極とゼロ
          2. 8.2.2.10.2 スロープ補償
          3. 8.2.2.10.3 開ループ ゲイン
          4. 8.2.2.10.4 補償ループ
      3. 8.2.3 アプリケーション曲線
    3. 8.3 電源に関する推奨事項
    4. 8.4 レイアウト
      1. 8.4.1 レイアウトのガイドライン
        1. 8.4.1.1 事前の注意事項
        2. 8.4.1.2 フィードバック配線
        3. 8.4.1.3 バイパス コンデンサ
        4. 8.4.1.4 補償部品
        5. 8.4.1.5 配線とグランド プレーン
      2. 8.4.2 レイアウト例
  10. デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 9.1 デバイス サポート
      1. 9.1.1 サード・パーティ製品に関する免責事項
    2. 9.2 ドキュメントのサポート
      1. 9.2.1 関連資料
    3. 9.3 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    4. 9.4 サポート・リソース
    5. 9.5 商標
    6. 9.6 静電気放電に関する注意事項
    7. 9.7 用語集
  11. 10改訂履歴
  12. 11メカニカル、パッケージ、および注文情報

トランスのインダクタンスとピーク電流

この設計例では、CCM 条件に基づいてトランスの磁化インダクタンスを選択します。コンバータができるだけ広い動作範囲にわたって、不連続電流モードに移行せず、CCM を維持できるよう、インダクタンスの値を選択します。これによって、大電流の発生による損失を最小化し、出力リップルも減らすことができます。この例のトランスの設計では、インダクタンスのサイズを調整して、コンバータが CCM 動作に移行するとき約 10% の負荷と最小バルク電圧を確保し、出力リップルを最小限に抑えます。

CCM フライバックのインダクタ (LP) は、式 11 を使用して計算できます。

式 11. UCC28C40 UCC28C41 UCC28C42 UCC28C43 UCC28C44 UCC28C45 UCC38C40 UCC38C41 UCC38C42 UCC38C43 UCC38C44 UCC38C45

ここで、

  • PIN は、最大出力電力 (POUT) を目標効率 (η) で除算することで概算されます。
  • fSW はコンバータのスイッチング周波数です。

UCC28C42 の場合、スイッチング周波数は発振器の周波数と等しく、110kHz に設定されています。fSW に 110kHz を選択することで、磁気素子のサイズとスイッチング損失の折り合いを付けることができ、EN55022 の 150kHz の下限よりも低い位置に第 1 高調波が設定されます。したがって、トランスのインダクタンスは約 1.8mH とする必要があります。この設計では、磁化インダクタンス LP の値として 1.5mH のインダクタンスを選択しています。

計算されたインダクタの値とスイッチング周波数に基づいて、MOSFET と出力ダイオードの電流ストレスを計算できます。

CCM フライバックの 1 次側 MOSFET のピーク電流は、式 12 に示すように計算できます。

式 12. UCC28C40 UCC28C41 UCC28C42 UCC28C43 UCC28C44 UCC28C45 UCC38C40 UCC38C41 UCC38C42 UCC38C43 UCC38C44 UCC38C45

MOSFET のピーク電流は 1.36A です。式 13 に示すように、MOSFET の RMS 電流は 0.97A と計算されます。したがって、1 次側スイッチとして使用するため、IRFB9N65A を選択します。

式 13. UCC28C40 UCC28C41 UCC28C42 UCC28C43 UCC28C44 UCC28C45 UCC38C40 UCC38C41 UCC38C42 UCC38C43 UCC38C44 UCC38C45

出力ダイオードのピーク電流は、2 次側に反射される MOSFET のピーク電流と等しくなります。

式 14. UCC28C40 UCC28C41 UCC28C42 UCC28C43 UCC28C44 UCC28C45 UCC38C40 UCC38C41 UCC38C42 UCC38C43 UCC38C44 UCC38C45

ダイオードの平均電流は合計出力電流 (4A) と等しいので、必要な 60V 定格と 13.6A のピーク電流要件と組み合わせ、出力ダイオードとして 48CTQ060-1 が選択されています。