SDFM は、4 チャネルのデジタル・フィルタであり、モーター制御アプリケーションでの電流測定およびレゾルバ位置デコードに特化して設計されています。各チャネルは、独立したシグマ-デルタ (ΣΔ) 変調ビット・ストリームを受信できます。ビット・ストリームは、個別にプログラム可能な 4 つのデジタル・デシメーション・フィルタによって処理されます。このフィルタ・セットには高速コンパレータが含まれており、過電流および低電流監視のためのデジタル・スレッショルドを迅速に比較できます。図 6-56 に、この回路のブロック図を示します。
SDFM の主な特長は次のとおりです。
- SDFM モジュールごとに8 本の外部ピン:
- SDFM モジュールごとに 4 本のシグマ-デルタ・データ入力ピン (SDx_Dy、ただし x = 1~2、y = 1~4)
- SDFM モジュールごとに 4 本のデルタ・シグマ・クロック入力ピン (SDx_Cy、x = 1~2、y = 1~4)
- 構成可能な 4 種類の変調器クロック・モード:
- 変調器データ・レートと等しい変調器クロック・レート
- 変調器データ・レートの半分で動作する変調器クロック・レート
- 変調器データをマンチェスター符号化。この場合、変調器のクロックは不要。
- 変調器データ・レートの2倍の変調器クロック・レート
- 構成可能な 4 つの独立したコンパレータ・ユニット:
- 4 種類のフィルタ・タイプ選択 (Sinc1/Sinc2/SincFast/Sinc3) が利用可能
- 値超過および値不足の状態を検出可能
- コンパレータのオーバーサンプリング率 (COSR) の値を 1~32 の範囲でプログラム可能
- 構成可能な 4 つの独立したデータ・フィルタ・ユニット:
- 4 種類のフィルタ・タイプ選択 (Sinc1/Sinc2/SincFast/Sinc3) を利用可能
- データ・フィルタ・ユニットのデータ・フィルタ・オーバーサンプリング率 (DOSR) の値を 1~256 の範囲でプログラム可能
- 個別のフィルタ・モジュールを有効または無効に設定可能
- マスタ・フィルタ・イネーブル (MFE) ビットまたは PWM 信号を使用して、SDFM モジュールの 4 つの独立したフィルタすべてを同期可能
- フィルタ・データは、16 ビットまたは 32 ビットで表現可能
- PWM を使用して、シグマ-デルタ・モジュレータ用の変調器クロックを生成可能