JAJSFO5D June 2018 – September 2022 TMP117
PRODUCTION DATA
AVG[1:0] ビットによって、複数の温度変換の平均値を報告するようにデバイスを構成し、変換結果のノイズを減らすことができます。AVG を 01 に設定して平均化を実行するよう TMP117 を構成すると、デバイスは最高 8 回までの設定された回数だけ変換を実行します。デバイスはこれらの変換結果を累積し、プロセスの終了時に収集されたすべての結果の平均値を報告します。図 6-6および図 6-7のノイズ・ヒストグラムに示すように、温度結果の出力では、平均化が行われていないときは約 ±3LSB、8 つの平均を実行するようにデバイスが構成されているときは ±1LSB の再現性が得られます。
平均化モードを使用してノイズ性能を改善するときの、合計変換サイクル時間のトレードオフを、図 7-2 に示します。平均化を行うと、変換サイクルのうちアクティブな変換時間が長くなるため、平均アクティブ消費電流が増加します。たとえば、単一のアクティブ変換は通常 15.5ms を要するため、デバイスが 8 回の変換の平均値を報告するように構成されている場合、アクティブ変換時間は 124ms (15.5ms × 8) です。このアクティブ変換時間の増加を考慮して、デバイスの平均消費電流を正確に計算するには、Equation1 を使用します。アクティブな変換時間を減らし、デバイスがスタンバイ期間に費やす時間を増やすことで、デバイスの平均消費電流を低減できます。出荷時の EEPROM 設定では、デバイスは 8 回の変換の平均値を報告するように構成されており、変換サイクル時間はデフォルトで 1 秒です。
平均化は、連続変換モードとワンショット・モードの両方で使用できます。