JAJSGJ4D August 2018 – April 2021 UCC21530-Q1
PRODUCTION DATA
UCC21530-Q1 の出力段は、最も必要とされるとき、つまり、パワー・スイッチのターンオン遷移のミラー・プラトー領域の間 (パワー・スイッチのドレインまたはコレクタ電圧に dV/dt が生じたとき) に最大のピーク・ソース電流を供給できるプルアップ構造を採用しています。出力段のプルアップ構造は、P チャネル MOSFET と追加のプルアップ N チャネル MOSFET を並列接続したものです。N チャネル MOSFET の役割は、ピーク・ソース電流を短時間ブーストし、高速ターンオンを実現することです。出力の状態を Low から High に変更しようとする短い瞬間だけ、N チャネル MOSFET をターンオンする方法で、このような動作を実現します。この N チャネル MOSFET (RNMOS) のオン抵抗は、アクティブ時に約 1.47Ω です。
ROH パラメータは DC 測定値であり、P チャネル・デバイスのみのオン抵抗を表します。これは、プルアップ N チャネル・デバイスは DC 状態ではオフ状態に保たれ、出力が Low から High に変化する瞬間にのみターンオンするためです。このため、この短いターンオン段階における UCC21530-Q1 のプルアップ段の実効抵抗は、ROH パラメータが表す値よりもはるかに小さい値です。
UCC21530-Q1 のプルダウン構造は、N チャネル MOSFET で単純に構成されています。ROL パラメータ (これも DC 測定値です) は本デバイスのプルダウン状態のインピーダンスを表します。UCC21530-Q1 の両方の出力は、4A のピーク・ソース電流と 6A のピーク・シンク電流のパルスを供給できます。VDD と VSS の間の出力電圧スイングは、非常に低いドロップアウトを実現する MOS 出力段により、レール・ツー・レール動作を実現します。