JAJSO77C November   2021  – January 2023 ISOUSB211

PRODUCTION DATA  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 概要
  4. 改訂履歴
  5. ピン構成および機能
  6. 仕様
    1. 6.1  絶対最大定格
    2. 6.2  ESD 定格
    3. 6.3  推奨動作条件
    4. 6.4  熱に関する情報
    5. 6.5  電力定格
    6. 6.6  絶縁仕様
    7. 6.7  安全関連認証
    8. 6.8  安全限界値
    9. 6.9  電気的特性
    10. 6.10 スイッチング特性
    11. 6.11 絶縁特性曲線
    12. 6.12 代表的特性
  7. パラメータ測定情報
    1. 7.1 テスト回路
  8. 詳細説明
    1. 8.1 概要
    2. 8.2 機能ブロック図
    3. 8.3 機能説明
      1. 8.3.1  電源オプション
      2. 8.3.2  電源オン
      3. 8.3.3  対称動作、デュアルロール・ポート、およびロール反転
      4. 8.3.4  接続および速度検出
      5. 8.3.5  切断検出
      6. 8.3.6  リセット
      7. 8.3.7  LS/FS メッセージ・トラフィック
      8. 8.3.8  HS メッセージ・トラフィック
      9. 8.3.9  イコライゼーションとプリエンファシス
      10. 8.3.10 L2 電源管理状態 (サスペンド) および再開
      11. 8.3.11 L1 電源管理状態 (スリープ) および復帰
      12. 8.3.12 HS テスト・モードのサポート
      13. 8.3.13 CDP アドバタイズ
    4. 8.4 デバイスの機能モード
  9. 電源に関する推奨事項
  10. 10アプリケーションと実装
    1. 10.1 代表的なアプリケーション
      1. 10.1.1 絶縁型ホストまたはハブ
      2. 10.1.2 絶縁型ペリフェラル - 自己給電
      3. 10.1.3 絶縁型ペリフェラル - バス給電
      4. 10.1.4 アプリケーション曲線
        1. 10.1.4.1 絶縁寿命
    2. 10.2 USB2.0 HS アイ・ダイアグラム仕様に適合
    3. 10.3 熱に関する注意事項
      1. 10.3.1 VBUS / V3P3V 電源
      2. 10.3.2 VCCX / V1P8Vx 電源
      3. 10.3.3 構成例 1
      4. 10.3.4 構成例 2
      5. 10.3.5 構成例 3
  11. 11レイアウト
    1. 11.1 レイアウトのガイドライン
      1. 11.1.1 レイアウト例
      2. 11.1.2 PCB 材料
  12. 12デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 12.1 ドキュメントのサポート
      1. 12.1.1 関連資料
    2. 12.2 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    3. 12.3 サポート・リソース
    4. 12.4 商標
    5. 12.5 静電気放電に関する注意事項
    6. 12.6 用語集
  13. 13メカニカル、パッケージ、および注文情報
    1. 13.1 テープおよびリール情報

USB2.0 HS アイ・ダイアグラム仕様に適合

USB2.0 規格では、コネクタで満たす必要のある TX と RX のアイ・ダイアグラム・テンプレートを規定しています。コネクタで実現される水平方向のアイ・オープニングは、マイクロコントローラの性能、ISOUSB211 の追加ジッタ、および D+/D- 基板トレースの挿入損失に起因するシンボル間干渉の組み合わせです。最高の性能を得るために、MCU から ISOUSB211 まで、および ISOUSB211 からコネクタまでの D+/D- 基板トレースの長さを最小限に抑えることを推奨します。D+/D- ライン上のビアとスタブは避ける必要があります。

ISOUSB211 は、プログラム可能な受信イコライゼーション機能と送信プリエンファシス機能を内蔵しており、基板の配線に起因する信号損失をキャンセルできるため、USB2.0 High-Speed TX および RX アイ・ダイアグラムへの適合に役立ちます。EQ11 と EQ10 は、D+/D- 基板トレースの長さと、サイド 1 で推定される対応するチャネル損失に基づいて選択でき、サイド 2 では同様に EQ21 と EQ20 を選択できます。EQxx ピンは、グランドに接続することも、3.3V 電源に接続することも、フローティングのままにすることもでき、合わせて 9 つの異なるイコライゼーション・レベルを生成できます。

FR4 の標準的な 45Ω のトレースでは、480Mbps の信号伝送で約 0.15dB/インチの挿入損失が生じます。この値を使用して、必要なイコライゼーション / プリエンファシスの量と、対応する EQ 設定の推定値を求めることができます。コネクタの送信アイ・ダイアグラムを監視し、最適なアイ・オープニングを実現する設定を選択することで、EQxx の設定をさらに調整できます。送信パスに適切な設定を選択すると、受信パスの性能も最適化されます。詳細については、『High-Speed USB アイソレータでのイコライザ設定によるチャネル損失の補償』アプリケーション・ノートを参照してください。トレース長が非常に短い場合は、イコライゼーションは不要な場合があり、EQxx ピンをグランドに接続できます。