JAJSSD9D April 2006 – February 2024 LM94
PRODUCTION DATA
非理想性によって生じる誤差を補償するため、温度センサは特定のプロセッサ用に較正されています。テキサス・インスツルメンツの温度センサは、特定のプロセッサ タイプの標準的な非理想性および直列抵抗に対して較正されています。LM94 は、2 つの非理想係数と直列抵抗値に対して較正されているため、追加トリムを必要とせずに、MMBT3904 トランジスタと 65nm プロセスの Pentium D プロセッサをサポートします。最も正確な測定値を得るには、65nm プロセスの Pentium D プロセッサを測定する際は、非理想性の誤ったばらつきによる誤差を抑えるために TruTherm モードをオンにする必要があります (セクション 7.2.1.1.1 を参照)。特定のプロセッサ タイプ用に較正された温度センサを別のプロセッサ タイプに使用すると、追加の誤差が発生します。
さまざまなプロセッサ タイプの非理想性に関連する温度誤差は、ソフトウェア較正を使用することにより、特定の温度範囲で低減できます。標準的な非理想性仕様の違いにより、伝達関数のゲイン変動が発生するため、対象の温度範囲の中心を較正のターゲット温度とする必要があります。LM94 がサポートするのとは異なるターゲット非理想性を補償するのに必要な温度補正係数 (TCF) を計算するには、次の式を使用できます。
ここで、
式 20 の補正係数は、LM94 で生成される温度読み取り値に直接追加する必要があります。たとえば、LM94 を使用し、3904 モードを選択して AMD Athlon プロセッサを測定する場合、標準的な非理想性が 1.008 であるため、温度範囲 60℃~100℃の補正係数は次のように計算されます。
そのため、標準的な非理想性ターゲットとの違いを補償するため、LM94 の温度読み取り値から 1.75℃を差し引く必要があります。