JAJT282 February 2024 TPS62873 , TPS62876-Q1 , TPSM8287A10 , TPSM8287A12 , TPSM8287A15
ほとんどのアプリケーションでは、軽負荷時の出力電圧リップルを低減し、過渡応答を改善するため、固定周波数 DCS-Control デバイスを強制 PWM モードで動作させますが、このトポロジは軽負荷時の効率を高めるためにパワー セーブ モードをサポートします。目標スイッチング周波数を維持し、低負荷電流まで低リップルを実現するため、固定周波数 DCS-Control ではパワー セーブ モードでのオン時間が短縮されますが、 DCS-Control ではオン時間は一定に保たれます。どちらのトポロジも、インダクタ電流が不連続になるとパワー セーブ モードに移行し、PWM モードよりもリップルがわずかに高くなります。
固定周波数 DCS-Control のパワー セーブ モードでは、同じオン時間で周波数を下げる代わりに、同じ周波数を維持しながらオン時間を短縮します。オン時間を短縮すると、出力へのエネルギーが少なくなるため、DCS-Control と比較してリップル電圧が低くなります。オン時間が最小値に達すると、パルスをスキップすることにより最軽負荷の出力電力をさらに減少させます。パルスをスキップすると、周波数も低下します。
図 4 および 図 5 に、パワー セーブ モードでの周波数低減の違いが示されています。固定周波数 DCS-Control デバイスは負荷が約 60mA を下回ると周波数を低下させ、DCS-Control デバイスは約 500mA から周波数の低下を開始します。これらの電流値はデバイスや動作条件によって異なりますが、固定周波数 DCS-Control では低負荷電流までスイッチング周波数が維持されるので、リップルが低くなります。