JAJT285 February   2024 UCD3138

 

  1.   1
  2. 1はじめに
  3. 2充電モード制御
  4. 3制御規則
  5. 4RHPZ 効果とソリューション
  6. 5まとめ
  7. 6参考資料

まとめ

充電モードでは、入力電流を直接制御する代わりに、各スイッチング サイクルで PFC 出力に供給する電荷量を制御します。このアルゴリズムはすべての PFC トポロジで機能しますが、双方向インダクタ電流を検出するためにホール効果センサなどのセンサを必要としてきたトーテム ポール ブリッジレス PFC では特に有用です。ホール効果センサの問題は、高価であることに加えて、帯域幅の制限、磁界の影響を受けやすい、DC オフセットが温度により変化するなどの制限が存在することです。充電モード制御ではインダクタ電流を検出する必要がないため、高価な双方向電流センサは不要です。代わりに、電流センス抵抗をはるかに安価な低帯域幅オペアンプまたは CT と組み合わせて使用できます。

トーテム ポール ブリッジレス PFC は、高効率であることから、高効率が必要なアプリケーションに最適です。これまでは高コストが障壁となり広く採用されるに至っていませんでしたが、現在ではこの新しい制御アルゴリズムが、高効率と低コストの両方を必要とするアプリケーションでのオプションとなっています。充電モード制御は、テキサス・インスツルメンツの C2000™ マイクロコントローラや UCD3138 コントローラのような既存のデジタル コントローラを使用してを実装することも、新しいアナログ PFC コントローラの開発で使用することも可能です。