JAJU533A April 2018 – November 2024
サーボ ドライブのような産業用ドライブには、高精度、高信頼性、低レイテンシの位置フィードバックが必要です。BiSS プロトコルは、センサとコントローラの間でデジタル データをシリアル転送するように設計されています。BiSS は、Bidirectional serial synchronous (双方向シリアル同期) の略です。BiSS インターフェイスは、オープンソースのプロトコルとして iC-Haus GmbH によって 2002 年に開発されました。BiSS-C モードは、BiSS-C インターフェイスが位置データを周期的に読み出す連続モードです。
TIDM-1010 設計には、C2000 LaunchPad に対する BiSS-C インターフェイスが実装されています。BiSS-C は、RS-485 規格に基づいた、純粋なシリアルのデジタル インターフェイスです。BiSS-C は、位置の値だけでなく他の物理量を送信でき、エンコーダの内部メモリの読み書きも可能です。送信されるデータ タイプには、絶対位置、回転数、温度、パラメータ、診断があります。図 1-1 に、この設計で使用される主要なハードウェア ブロックを示します。
TIDM-1010 は、ポイント ツー ポイント構成をサポートしており、通常は BiSS 位置エンコーダまたはロータリー エンコーダとともに使用されます。ポイント ツー ポイント トポロジを 図 1-2 に示します。ポイント ツー ポイント構成では、1 つまたは複数のセンサーを備えた 1 つのデバイスのみがマスタによって動作します。PM_bissc ライブラリは、この構成のみをサポートします。
絶対位置エンコーダは、6 芯シールド ケーブルで TIDM-1010 デバイスに接続されます。物理層として RS-485 を使用しています。6 本の電線は次のとおりです。
BiSS-C MA クロックの周波数は可変で、ケーブル長によって異なります (セクション 3.3.4 を参照)。エンコーダおよびエンコーダ ケーブルに応じて、最大ケーブル長または実現可能な最大クロック周波数は異なる場合があります。ケーブルの品質は通信性能に影響するため、エンコーダのメーカーはデータシートでこれらの制限を定義し、エンコーダでの使用に適したケーブルを推奨しています。プロトコルおよびポイント ツー ポイント構成の詳細については、BiSS インターフェイス:BiSS ユーザー ソサエティおよびインターネット プラットフォームをご覧ください。
テキサス・インスツルメンツの C2000 Position Manager BiSS-C (PM_bissc) エンコーダ インターフェイスを使用すると、FPGA や CPLD のような外部ハードウェアを使用せずに BiSS を実装できます。このリファレンス実装には、次の特長があります。
このリファレンス実装には、すべてのソース コードが含まれています。ユーザーは、アプリケーションの必要に応じて、必要な変更を実装に加えることができます。