JAJY132C May   2023  – October 2023 ADS131M04 , AMC3302 , AWRL6432 , TMAG5170-Q1 , TMAG5170D-Q1 , TMAG5173-Q1 , TMCS1100

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   概要
  4.   電気自動車および EV 充電ステーション向けのセンサ IC
  5.   最新のデータ・センター向けのセンサ IC
  6.   エネルギー管理用のセンサ IC
  7.   ロボットと ADAS 向けのセンサ IC
  8.   まとめ
  9.   その他の資料

ロボットと ADAS 向けのセンサ IC

あらゆる業界で自動化の需要が増加していることから、工場と日常生活の両方でロボットの使用が増加しています。自律型ロボット・システムを成功させるには、人間や他のロボットと協力し、共同作業し、共存しながら、状況に応じた環境でやりとりができる必要があります。これらの方式により、ロボットは周囲にある物体の近接性と性質を認識できるため、協力と安全性は、ロボットのビジョン、レーダー、ライダー・センシングによって可能になります。

人間と同様に、ロボットは周囲に反応するために、視覚機能、聴覚機能、触覚機能に依存しています。これらの感知機能により、人間や他のロボットが接近しているときや、障害物が経路上に存在しているときに、ロボットを停止または減速できます。同様に、ADAS では、図 3 に示すように、車両の周囲にセンサを配置し、周囲環境の包括的でリアルタイムの 360°の視野を提供します。これらの「感知機能」は、ドライバーに実用的な情報を提供し、周囲にある危険を評価して、それに応じて対応するのに役立ちます。

GUID-20230301-SS0I-62KS-L0F3-CLB40VP38NXJ-low.png 図 3 複数のカメラとセンサの視野範囲を示す ADAS 向けレーダー・センシング。

IWRL6432 のようなテキサス・インスツルメンツのミリ波レーダー・センサは、ロボットと車載用両方のアプリケーションで高精度の測定を実現します。これらのセンサは、視野に入る物体の距離だけでなく、暗闇などの困難な環境条件にある障害物の相対速度も測定します。

これらのセンサは、電波とそのエコーを使用して、速度、角度、範囲を測定し、移動する物体の方向と距離を判定します。これにより、ロボットや車両は、センサにどれほど迅速に接近しているかに基づいて、より予測的な動作を実行できるようになります。テキサス・インスツルメンツのミリ波センサは、安全性インテグリティ・レベル 2 認証も取得済みであり、進化する安全規格をシステム・レベルでサポートするためのセキュリティ機能を内蔵しています。

自律型移動ロボット (図 3 に示す) のナビゲーションには、正確なオドメーター情報が不可欠です。この情報は、ロボットのプラットフォーム上でホイールの回転を測定することから得られます。TMAG5170 のような 3D ホール効果位置センサは、消費電力を抑えながら、最大 20kSPS の速度で超高精度を実現します。TMAG5170 のもう 1 つの利点は、角度計算エンジンが内蔵されていることであり、他の機能のためにマイコンを解放できることです。

GUID-20230301-SS0I-CFXL-XFCD-C6BJQGXPD0HP-low.jpg 図 4 倉庫内の自律型移動ロボット。