GaN パワー スイッチによるモーター性能の向上

高速用に設計された永久磁石同期モーターまたは低インダクタンスのモーターでは、多くの場合、電流リップルを低減してモーター性能を最適化するために、高い PWM 周波数が必要になります。最終製品の例としては、ヘア ドライヤ、空気ブロワ、ポンプなどが挙げられます。

モーター巻線の電流リップルが大きいと、望ましくないトルク リップルが発生し、銅損とコア損失が増加して、スイッチング時に検出される平均モーター電流の精度が低下する可能性があります。

MOSFET ベースまたは IGBT ベースの IPM は、一般に 20kHz での使用を定格としています。ただし、スイッチング損失が大きいため、通常は低いスイッチング周波数 (6kHz～16kHz) で使用されます。GaN では、低い dv/dt でもスイッチング損失がはるかに小さくなるため、はるかに高い周波数でスイッチングを行い、モーターの効率と性能を向上させることができます。

図 3 は DRV7308 の機能ブロック図を示しています。このデバイスには、すべての GaN FET 用のプリドライバと、位相ノード電圧のスルーレート制御が内蔵されています。DRV7308 は、3 相変調のフィールド オリエンテッド制御駆動の 250W モーター ドライブ アプリケーションで 99% を超える効率を実現可能であり、クワッド フラット ノーリード (QFN) 12mm x 12mm のパッケージで供給され、ヒートシンクは不要です。