JAJA665 September 2020 DLP2021-Q1 , DLP3021-Q1
E2Eis a TM ofTI corporate name.
DLPis a reg TM ofTI corporate name.
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図 1-1 に示す代表的な DLP® 車載用プロジェクタ・システムは、固体照明と、ヘッドアップ・ディスプレイ (HUD)、高解像度ヘッドライトなどのアプリケーションに適した DLPC120 や DLPC230 などの DMD コントローラを使用しています。このコントローラは、ビデオ・データ用入力、DMD データ用出力、DMD 制御信号、照明制御信号を備えています。ビデオの各フレームは、コントローラによって読み取られ、処理され、一連の DMD ネイティブ・フォーマット・ビット・プレーンに変換されます。これらの一連の ビット・プレーンは DMD ミラーの状態を設定し、プロジェクション光学系の方向、またはプロジェクション光学系からそれた方向に光反射させます。各ビット・プレーンにはそれぞれの色の LED 照明が関連付けられています。ビットプレーンが書き込まれ、表示されるたびに、DMD コントローラからの制御信号は適切な LED 照明を有効にします。各ビット・プレーンが書き込まれるにつれて、人はビット・プレーンを 1 つのフルカラー・ビデオ・フレームに合成します。
この方法は、システム設計の柔軟性を最大限に高めますが、システム・コストと複雑さを増大させる可能性があるシステム要件を増やすことにもつながります。このタイプのシステムには、ビデオ・コンテンツを生成し、またはビデオ・コンテンツをメモリから読み込む CPU/GPU コンボなどのビデオ信号源が必要です。また、DMD コントローラを起動および構成するためのホスト・マイコンが必要な場合もあります。DMD コントローラ自体にも、コントローラ・アーキテクチャに応じて、外部または内部フレーム・バッファ用 RAM が必要です。スペースの心配がある場合、時にはホスト・プロセッサと GPU を離して配置することも必要です。この場合、シリアライザ / デシリアライザと、専用ケーブルおよびコネクタとを含む高速ビデオ・バスをシステムに追加する必要があります。HUD などの ADAS システムからの情報を常に更新する必要があるシステム・クリティカルなディスプレイの場合、これらはすべて適切ですが、情報の限定された部分のみを短時間表示することが要求されるダイナミック・グランド・プロジェクション・ディスプレイには適していない場合があります。
図 2-1 に、DLP3021-Q1 を使用したダイナミック・グランド・プロジェクションの概略ブロック図を示します。DLP3021-Q1 ダイナミック・グランド・プロジェクション・システムのアーキテクチャは、高品質のフルカラー画像とアニメーションをサポートしながら、外部コンポーネントの必要性を減らせるように設計されています。コンテンツを生成する GPU を不要にするため、DLPC120-Q1 DMD コントローラを、SPI フラッシュから DMD にコンテンツを直接ストリーミングする車載認定済み Xilinx Spartan®-7 FPGA に置き換えました。
GPU からの任意のビデオ・ストリームを処理するのではなく、事前に処理されたコンテンツをフラッシュ・デバイスから DMD アレイに FPGA が直接書き込みます。高解像度 DMD に十分速く書き込むために、8 チャネル・インターフェイスを備えた SPI フラッシュ・デバイスを使用して必要な帯域幅をサポートしています。電源投入時、本 FPGA はビデオ・コンテンツの書き込みを自動的に開始し、電源喪失時、本 FPGA は DMD のパワーダウン・シーケンスを自動的に実行します。図 2-2 に、全体的な設計および動作プロセスを示します。
ビデオは DLP Composer と呼ぶツールで書き込むことができます。DLP Composer は、ビデオ・コンテンツの各フレームを取り込み、DMD ネイティブ形式で個々のビット・プレーンに事前レンダリングします。次に DLP Composer は、個々のビット・プレーン、すべてのデフォルト・スタートアップ条件、FPGA 構成を 1 つのフラッシュ・バイナリに圧縮および結合します (図 2-3 を参照)。
システムに電力が供給されると、FPGA 構成が FPGA に書き込まれます。デフォルトの構成に応じて、FPGA は DMD へのビット・プレーンの書き込みを開始し、書き込まれた各ビット・プレーンに対して LED イネーブルのシーケンシングを実行します。または、マイクロコントローラが SPI を介して FPGA にコマンドを発行し、ビデオの再生、ビデオの変更、TMP411 による DMD 温度の読み取り、LED に対する電流レベルの調整を行うことができます。