設計目標
入力 |
出力 |
周波数 |
電源 |
ViMin |
ViMax |
VoMin |
VoMax |
f |
Vcc |
Vee |
-10 V |
10V |
-10V |
10V |
100kHz |
15V |
-15V |
設計の説明
この設計は、高い入力インピーダンスと低い出力インピーダンスによって信号をバッファするため使用されます。この回路は一般に、低インピーダンスの負荷、アナログ/デジタル コンバータ(ADC)、バッファ基準電圧を駆動するため使用されます。この回路の出力電圧は、入力電圧と同じです。
デザイン ノート
- オペアンプの線形出力動作範囲内で使用してください。この範囲は通常、AOL のテスト条件に記載されています。
- 小信号帯域幅は、アンプのユニティ ゲイン帯域幅により決定されます。
- スルーに起因する歪みを最小限にするため、データシートにある最大出力電圧スイングと周波数との関係のグラフをチェックしてください。
- 同相電圧は、入力信号と同じです。
- データシートで推奨されている値よりも大きな容量性負荷を、出力に直接接続してはいけません。
- 低インピーダンスの負荷を駆動するには、出力電流の大きなアンプが必要になることがあります。
- オペアンプの線形動作領域、安定性、スルーに起因する歪み、容量性負荷の駆動、ADC の駆動、および帯域幅の詳細については、「設計の参照資料」セクションを参照してください。
設計手順
この回路の伝達関数は次の式で示されます。
- アンプが、供給される電源電圧から、目的の出力スイングを実現できることを確認します。AOL のテスト条件に記載されている出力スイングを使用します。アンプの出力スイング範囲は、設計で要求される出力スイングよりも大きい必要があります。
- LM7332 で ±15V の電源を使用する場合の出力スイングは、設計で要求される出力スイングを超えています。したがって、この要件は満たされます。
- 製品データシートで、出力電圧と出力電流の関係を示す曲線を調べ、求められる出力電流について目的の出力電圧を達成できることを確認します。
- 供給される電源電圧の使用が、アンプの入力同相電圧に違反しないことを確認します。アンプの入力同相電圧範囲は、入力信号電圧の範囲より大きい必要があります。
- LM7332 で ±15V の電源を使用する場合の入力同相範囲は、設計で要求される入力同相範囲を超えています。したがって、この要件は満たされます。
- スルーに起因する歪みを最小限にするため、必要な最小スルー レートを計算します。
- LM7332のスルー レートは15.2V/µsです。したがって、この要件は満たされます。
- デバイスに、目的の出力信号周波数に十分な帯域幅があることを確認します。
- 目的の出力信号周波数は、LM7332のユニティ ゲイン帯域幅未満です。したがって、この要件は満たされます。
設計シミュレーション
DC シミュレーション結果
AC シミュレーション結果
設計に使用されているオペアンプ
LM7332 |
Vss |
2.5V~32V |
VinCM |
レール ツー レール |
Vout |
レール ツー レール |
Vos |
1.6 mV |
Iq |
2mA |
Ib |
1µA |
UGBW |
7.5MHz (±5V 電源) |
SR |
15.2V/µs |
チャネル数 |
2 |
LM7332 |
設計の代替オペアンプ
OPA192 |
Vss |
4.5V~36V |
VinCM |
レール ツー レール |
Vout |
レール ツー レール |
Vos |
5µV |
Iq |
1mA |
Ib |
5pA |
UGBW |
10 MHz |
SR |
20V/µs |
チャネル数 |
1、2、4 |
OPA192 |
バッテリ動作、または消費電力の制限が厳しい設計において、既に述べた元の設計目標以外に、システムの合計消費電力の低減が望まれる場合、次の部品を使用できます。
LPV511 |
Vss |
2.7V~12V |
VinCM |
レール ツー レール |
Vout |
レール ツー レール |
Vos |
0.2 mV |
Iq |
1.2µA |
Ib |
0.8nA |
UGBW |
27 KHz |
SR |
7.5V/ms |
チャネル数 |
1 |
LPV511 |