JAJSCZ6G March 2017 – August 2021 ISOW7840 , ISOW7841 , ISOW7842 , ISOW7843 , ISOW7844
PRODUCTION DATA
ISOW784x デバイス・ファミリは、高効率、低放射の絶縁型 DC/DC コンバータと、4 つの高速絶縁データ・チャネルを備えています。図 9-1 に ISOW784x デバイス・ファミリの機能ブロック図を示します。
内蔵の DC-DC コンバータは、スイッチ・モード動作および独自の回路技法を使用して、電力損失を低減し効率を向上します。専用の制御メカニズム、クロック供給方式、高 Q のオンチップ・トランスの使用により、高効率と低放射を実現しています。内蔵のトランスでは、絶縁バリアとして薄膜ポリマーを使用しています。
VCC 電源は、内蔵トランスに接続された電力段をスイッチングする 1 次側電源コントローラに供給されます。電力は 2 次側に転送されて、整流され、SEL ピンの設定に応じて 3.3V または 5V に安定化されます。出力電圧 VISO を監視しており、フィードバック情報が専用の絶縁チャネルを通じて 1 次側に伝達されます。それに応じて 1 次側スイッチング段のデューティ・サイクルが調整されます。 電力コンバータの高速帰還制御ループにより、負荷過渡時のオーバーシュートやアンダーシュートを小さく抑えています。VCC および VISO 電源には、ヒステリシス付きの低電圧誤動作防止 (UVLO) が内蔵されているため、ノイズの多い状況でも堅牢なシステム性能が保証されます。内蔵のソフトスタート・メカニズムによって突入電流を確実に制御し、電源オン時に出力のオーバーシュートが発生することを防止します。
内蔵の信号絶縁チャネルは、オン・オフ・キーイング (OOK) 変調方式を採用しており、二酸化ケイ素をベースとする絶縁バリアを介してデジタル・データを送信します。トランスミッタは、一方の状態を表す信号については、バリアを介して高周波キャリアを送信し、もう一方の状態については信号を送信しません。レシーバは、シグナル・コンディショニングの後、信号を復調し、バッファ段経由で出力を生成します。信号絶縁チャネルに高度な回路手法を採用して、 CMTI 性能を最大化し、高周波キャリアおよび IO バッファ・スイッチングによる放射エミッションを最小化しています。図 9-2 に代表的な信号絶縁チャネルの機能ブロック図を示します。
ISOW784x デバイス・ファミリ は、基板面積が限定されていて高集積を必要とするアプリケーションに適しています。 また、このデバイス・ファミリは、所要の絶縁仕様を満たす電力トランスが大型で高価になる、高電圧アプリケーションにも適しています。