JAJSD65C february 2017 – february 2023 PGA460-Q1
PRODUCTION DATA
PGA460-Q1 デバイスのシステム診断機能は、バースト中のトランスデューサ素子の特性評価と、システム全体のステータスの判定に役立ちます。提供されている情報を使って、システムは、トランスデューサの故障、ドライバ回路の故障 (使用する場合はトランスの故障も)、システムに対する環境的影響 (氷、泥、雪など)、トランスデューサの動作を損なう物体 (たとえばトランスデューサに加えられた圧力) などを検出できます。
PGA460-Q1 デバイスには、システムの故障検出に使用できる情報を提供するシステム診断機能が 3 種類実装されています。これらの診断機能を以下に示します。
ここで、
バーストが発生する前には、コンパレータの出力が LOW になっていることが想定されます。出力が HIGH に固着した場合、その状態が検出され、診断失敗フラグが設定されます
トランスデューサの周波数を測定するには、スタート・パラメータ FDIAG_START、ウィンドウ長パラメータ FDIAG_LEN を EEPROM メモリに定義します。スタート・パラメータ FDIAG_START は、バースト時間終了を基準として、周波数測定を開始する時間を定義します。診断ウィンドウ長パラメータ FDIAG_LEN は、キャプチャされた信号期間を基準として、診断ウィンドウの時間幅を設定します。パラメータ構成の簡単な例を説明します。
ここで、
PGA460-Q1 デバイスには、この他に周波数エラー機能が実装されており、測定されたトランスデューサの周波数が、FDIAG_ERR_TH スレッショルド・パラメータで設定された制限値を超えていることを示します。この機能の結果は、IO 時間コマンドまたは UART インターフェイスのステータス・フレームで通知されます。トランスデューサ周波数エラー通知の詳細については、「インターフェイスの説明インターフェイスの説明インターフェイスの説明」セクションを参照してください。
減衰期間は、デジタル・データ・パスの出力で測定されます。バースト段が終了すると同時に測定を開始し、エコー・レベルが、SAT_TH パラメータによって EEPROM で定義されている飽和スレッショルド・レベルを超えている間、減衰時間が測定されます。得られた結果は、いずれかの PGA460-Q1 インターフェイスを使って抽出でき、その値は 16μs 刻みの時間で表されます。測定された減衰時間が 4ms を超える場合、抽出される値は 0xFF となります。
ノイズレベルの測定中、PGA460-Q1 デバイスは、リスン・オンリー (プリセット2) コマンドを実行します (コマンドの詳細については、インターフェイスの説明インターフェイスの説明インターフェイスの説明 セクションを参照)。ここではバーストは実行されず、記録期間だけが開始されて 8.192ms 続きます。この記録期間中、デジタル・データ・パスの出力で収集されたデータは平均化され、それぞれが 4096 サンプルを含んでいる 2 つのグループになります。ノイズ・レベル測定機能を実行して測定される最終的なノイズ・レベルは、この 2 つのグループのうち高い方の平均値になります。この値が、最終的なノイズレベル測定値として通知されます。
ノイズレベル測定プロセス中、非線形スケーリング・ブロックは、常に無効になります (スケール・ファクタ EEPROM の SCAL_K ビットが 0、NOISE_LVL ビットが 0 の状態)。
図 7-9 に、物体検出記録サイクル全体の例として、PGA460-Q1 デバイスに実装されているシステム診断を示します。図 7-9 の数字 1、2、3 は、それぞれ電圧診断、トランスデューサ周波数、減衰期間の測定値を示しています。