JAJS324C February 2008 – October 2023 TPS2550 , TPS2551
PRODUCTION DATA
TPS2550/51 は、過電流条件に応答して、出力電流を IOC と IOS のレベルに制限します (図 9-1 を参照)。負荷条件に応じて 3 つの応答プロファイルがあり得ます。図 8-3 に、それらをまとめます。
第 1 の応答プロファイルは、TPS2550/51 の出力が短絡された状態で、TPS2550/51 が有効化された場合に使われます。出力電圧は、グランドに対してほぼゼロ電位に保持され、TPS2550/51 は出力電流を IOS まで上昇させます (図 7-3 を参照)。
第 2 の応答プロファイルは、TPS2550/51 が有効化された後で、出力に短絡が発生した場合に使われます。本デバイスは、時間 tIOS 以内に過電流条件に応答します (図 8-2 を参照)。この期間中、電流検出アンプが過度に駆動され、内部の電流制限 MOSFET が一時的にターンオフします。電流検出アンプは徐々に回復し、出力電流を IOS に制限します。
第 3 の応答プロファイルは、負荷電流が徐々に増加した場合に使われます。本デバイスは最初に負荷電流を IOC に制限します。IOC より大きい電流を負荷が要求する場合、TPS2550/51 は IOS に電流をフォールドバックし、抵抗性負荷の場合、出力電圧は IOS x RLOAD まで低下します (図 8-3 を参照)。
上記のいずれかのケースで、過熱制限機能が作動するほどの長い間、過負荷状態にあると、TPS2550/51 のサーマル・サイクルが起動します。接合部温度が 135℃ (標準値) を超えると、本デバイスはターンオフします。接合部温度が 15℃ (標準値) 下がるまで、本デバイスはオフ状態に維持され、その後再起動します。過負荷が解消されるまで、TPS2550/51 はオン / オフを繰り返します (図 7-5 と図 7-7 を参照)。