JAJSJ34H April 1997 – October 2024 UC1842 , UC1843 , UC1844 , UC1845 , UC2842 , UC2843 , UC2844 , UC2845 , UC3842 , UC3843 , UC3844 , UC3845
PRODUCTION DATA
この設計例では、CCM 条件に基づいてトランスの磁化インダクタンスを選択します。コンバータができるだけ広い動作範囲にわたって、不連続電流モードに移行せず、CCM を維持できるよう、インダクタンスの値を選択します。これによって、大電流の発生による損失を最小化し、出力リップルも減らすことができます。この例のトランスの設計では、インダクタンスのサイズを調整して、コンバータが CCM 動作に移行するとき約 10% の負荷と最小バルク電圧を確保し、出力リップルを最小限に抑えます。
CCM フライバックのインダクタ LP は、式 17 を使用して計算できます。
式 17 で、入力電力 PIN は、最大出力電力 POUT を目標効率 η で除算して推定されます。fSW はスイッチング周波数です。UC2842 の場合、スイッチング周波数は発振器の周波数と等しく、110kHz に設定されます。したがって、トランスのインダクタンスは約 1.8mH にすることができます。この設計では、磁化インダクタンスの値として 1.5mH のインダクタンスを選択します。
計算されたインダクタの値とスイッチング周波数に基づいて、MOSFET と出力ダイオードの電流ストレスを計算できます。
CCM フライバックの 1 次側 MOSFET のピーク電流は、式 18 に示すように計算できます。
MOSFET のピーク電流は 1.36A です。式 19 に示すように、MOSFET の RMS 電流は 0.97A と計算されます。したがって、1 次側スイッチとして使用するため、IRFB9N65A を選択します。
出力ダイオードのピーク電流は、2 次側に反射される MOSFET のピーク電流と等しくなります。
ダイオードの平均電流は合計出力電流 4A と等しいので、必要な 60V 定格と 13.6A のピーク電流要件と組み合わせ、出力ダイオードとして 48CTQ060-1 が選択されています。