JAJSJ34H April   1997  – October 2024 UC1842 , UC1843 , UC1844 , UC1845 , UC2842 , UC2843 , UC2844 , UC2845 , UC3842 , UC3843 , UC3844 , UC3845

PRODUCTION DATA  

  1.   1
  2. 特長
  3. アプリケーション
  4. 概要
  5. デバイス比較表
  6. ピン構成および機能
  7. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 代表的特性
  8. 詳細説明
    1. 7.1 概要
    2. 7.2 機能ブロック図
    3. 7.3 機能説明
      1. 7.3.1  ピンの詳細説明
        1. 7.3.1.1 COMP
        2. 7.3.1.2 VFB
        3. 7.3.1.3 ISENSE
        4. 7.3.1.4 RT/CT
        5. 7.3.1.5 GROUND
        6. 7.3.1.6 出力
        7. 7.3.1.7 VCC
        8. 7.3.1.8 VREF
      2. 7.3.2  パルス単位の電流制限
      3. 7.3.3  電流検出
      4. 7.3.4  出力抵抗の低いエラー アンプ
      5. 7.3.5  低電圧誤動作防止
      6. 7.3.6  発振器
      7. 7.3.7  同期
      8. 7.3.8  シャットダウン技法
      9. 7.3.9  勾配補償
      10. 7.3.10 ソフト スタート
      11. 7.3.11 電圧モード
    4. 7.4 デバイスの機能モード
      1. 7.4.1 通常動作
      2. 7.4.2 UVLO モード
  9. アプリケーションと実装
    1. 8.1 アプリケーション情報
      1. 8.1.1 開ループのテスト装置
    2. 8.2 代表的なアプリケーション
      1. 8.2.1 設計要件
      2. 8.2.2 詳細な設計手順
        1. 8.2.2.1  入力バルク容量と最小バルク電圧
        2. 8.2.2.2  トランスの巻線比と最大デューティ サイクル
        3. 8.2.2.3  トランスのインダクタンスとピーク電流
        4. 8.2.2.4  出力コンデンサ
        5. 8.2.2.5  電流検出ネットワーク
        6. 8.2.2.6  ゲート ドライブ抵抗
        7. 8.2.2.7  VREF コンデンサ
        8. 8.2.2.8  RT/CT
        9. 8.2.2.9  スタートアップ回路
        10. 8.2.2.10 電圧帰還補償
          1. 8.2.2.10.1 電力段の極とゼロ
          2. 8.2.2.10.2 スロープ補償
          3. 8.2.2.10.3 開ループ・ゲイン
          4. 8.2.2.10.4 補償ループ
      3. 8.2.3 アプリケーション曲線
    3. 8.3 電源に関する推奨事項
    4. 8.4 レイアウト
      1. 8.4.1 レイアウトのガイドライン
        1. 8.4.1.1 フィードバック配線
        2. 8.4.1.2 バイパス コンデンサ
        3. 8.4.1.3 補償部品
        4. 8.4.1.4 配線とグランド プレーン
      2. 8.4.2 レイアウト例
  10. デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 9.1 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    2. 9.2 サポート・リソース
    3. 9.3 商標
    4. 9.4 静電気放電に関する注意事項
    5. 9.5 用語集
  11. 10改訂履歴
  12. 11メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

トランスの巻線比と最大デューティ サイクル

トランスの設計は、特定のアプリケーションに適したスイッチング周波数を選択することから始まります。UC2842 は最大 500kHz のスイッチングが可能ですが、コンバータ全体のサイズ、スイッチング損失、コア損失、システム互換性、通信周波数帯域との干渉などを考慮して、一般的に使用できる最適な周波数が決まります。このオフライン コンバータでは、トランスのサイズと EMI フィルタのサイズを最小化しながら許容可能な損失を維持するための折衷案として、スイッチング周波数 fSW を 110kHz に選択します。

トランスの 1 次側と 2 次側の巻線比 NPS は、要求される MOSFET の電圧定格と、2 次側ダイオードの電圧定格に基づいて選択できます。最大入力電圧は 265VRMS なので、式 10 に示すようにピーク バルク入力電圧を計算できます。

式 10. UC1842 UC2842 UC3842 UC1843 UC2843 UC3843 UC1844 UC2844 UC3844 UC1845 UC2845 UC3845

システムのコストを最小限に抑えるため、どこでも入手可能な 650V MOSFET が選択されています。ドレインの最大電圧ストレスを定格値の 80% までディレーティングし、最大バルク入力電圧の 30% までのリーク インダクタンス電圧スパイクを許容できるようにするには、式 11 に示すように、反射出力電圧を 130V 未満にする必要があります。

式 11. UC1842 UC2842 UC3842 UC1843 UC2843 UC3843 UC1844 UC2844 UC3844 UC1845 UC2845 UC3845

12V 出力の 1 次側と 2 次側のトランスの最大巻線比 NPS は、次の式で選択できます。

式 12. UC1842 UC2842 UC3842 UC1843 UC2843 UC3843 UC1844 UC2844 UC3844 UC1845 UC2845 UC3845

この設計例では、NPS = 10 の巻線比を使用します。

補助巻線を使用して、UC2842 にバイアス電圧を供給します。安定した動作のため、ターンオン後にバイアス電圧を VCC の最小動作電圧よりも高く維持する必要があります。コントローラの UC2842 バージョンの最小 VCC 動作電圧は 10V です。補助巻線は 12V バイアス電圧をサポートするよう選択されているため、電圧が最小動作レベルを超えても IC の損失を低く維持できます。1 次と補助の巻線比 NPA は、式 13 で計算できます。

式 13. UC1842 UC2842 UC3842 UC1843 UC2843 UC3843 UC1844 UC2844 UC3844 UC1845 UC2845 UC3845

出力ダイオードには、出力電圧に反射入力電圧を加えた値と等しい電圧ストレスが発生します。

式 14. UC1842 UC2842 UC3842 UC1843 UC2843 UC3843 UC1844 UC2844 UC3844 UC1845 UC2845 UC3845

この設計では、リンギングによる電圧スパイクを許容するため、定格ブロッキング電圧が 60V を超えるショットキー ダイオードをお勧めします。このダイオードの順方向電圧降下 VF は 0.6V と推定されます。

高いピーク電流を回避するため、この設計のフライバック コンバータは連続導通モードで動作します。NPS が決定されてから、最大デューティ サイクル DMAX は、CCM フライバック コンバータの伝達関数を使用して計算できます。

式 15. UC1842 UC2842 UC3842 UC1843 UC2843 UC3843 UC1844 UC2844 UC3844 UC1845 UC2845 UC3845
式 16. UC1842 UC2842 UC3842 UC1843 UC2843 UC3843 UC1844 UC2844 UC3844 UC1845 UC2845 UC3845

最大デューティ サイクルが 50% を超え、設計がオフライン (AC 入力) アプリケーションなので、このアプリケーションには UC2842 が最適です。